「入所の準備リストに『履きやすい上履き』とあるけれど、具体的にどんな靴を買えばいいの?」
「本人が履き慣れているスリッパを持たせようと思っているけれど、大丈夫?」
親御様の施設入所が決まると、書類作成や荷造りで目が回るような忙しさですよね。
その中で、意外とご家族を悩ませるのが「施設内で履く靴(上履き)」選びです。
元施設長からの結論
家にあるスリッパや、安易に選んだ運動靴を持たせるのは絶対に避けてください。
私は長年、医療・介護の現場(救急や老人ホームの管理者)に立ってきましたが、「体に合わない靴」が原因で入所直後に転倒し、そのまま骨折・寝たきりになってしまうケースをあまりにも多く見てきました。
たかが靴、されど靴。
✅ここは「医療用具」を選ぶつもりで慎重になる必要があります。
この記事では、「施設スタッフにも感謝され、親御様の安全も守れる靴の選び方」と、入所準備で疲れ果てているご家族のための「負担を激減させる裏ワザ」をご紹介します。
これさえ読んでおけば、忙しい中で靴選びに迷う時間はゼロになります。
この記事はこんな方におすすめ
- 施設から「かかとのある靴」を用意するよう言われた
- 家にあるスリッパやサンダルではダメな理由を知りたい
- 忙しくて店を回る時間がないため、プロ推奨の「間違いない靴」を知りたい
- 入所準備と実家の片付け、毎日の介護で心身ともに限界が近い
なぜ施設では「スリッパ・サンダル」が禁止なのか?
多くの特別養護老人ホームや有料老人ホームでは、入所時の持ち物リストに「かかとのある靴(スリッパ不可)」と明記されています。
これには、現場ならではの明確な理由があります。
理由①:「すり足歩行」による転倒リスクが激増する
高齢になると、足を持ち上げるための筋力(腸腰筋など)が低下し、どうしても「すり足」気味になります。
スリッパは構造上、足の指に力を入れて脱げないように歩く必要があるため、すり足の高齢者が履くと、カーペットの縁や数ミリのわずかな段差で簡単につまずいてしまいます。
【公的データが示す危険性】
消費者庁のデータによると、高齢者の転倒事故の約半数が「住宅内」で発生しており、その多くが「滑りやすい履物」や「つまずき」が原因です。
一度の転倒で大腿骨を骨折し、そのまま車椅子生活になるリスクは、私たちが想像する以上に高いのです。
理由②:緊急時の避難遅れ=命に関わる
万が一の火災や地震の際、脱げやすいスリッパでは迅速な避難ができません。
施設管理者の視点から言わせていただくと、「かかとのない靴」を入居者様が履いていることは、安全管理上、非常に怖いことなのです。
相談者クロックス等の「サンダル」はどうですか?かかとにベルトがあれば大丈夫?



A. 基本的にNGです。
かかとにベルトがあるタイプでも、サンダル系は素材が柔らかすぎて足首を固定(ホールド)できません。リハビリや歩行の安定性を考えると、やはり施設生活には不向きです。
元施設長が教える「失敗しない介護シューズ」3つの絶対条件
では、ホームセンターや靴屋で何を選べばいいのでしょうか?
デザインや値段だけで選ぶと、結局「履かせにくい」「歩きにくい」と施設から買い替えを求められることもあります。見るべきポイントは以下の3点だけです。
履き口が広く、足入れがスムーズなもの。紐靴やスリッポンは避けましょう。
高齢者の足は、心不全や座りっぱなしの生活により、日によってむくみ(浮腫)が強く出ることがあります。履き口が狭いと、むくんだ足が入りません。
つまずき防止の「トゥスプリング」設計になっているか確認します。
このわずかな角度が、何もない平らな床での「つまずき」を劇的に減らしてくれます。
「カウンター」と呼ばれるかかと部分に芯があり、踏んでも潰れない硬さがあるもの。
これが歩行の安定性を生み、転倒を防ぎます。
この3つの条件を満たした靴を選ぶと、介護スタッフからも「〇〇さんの靴、履かせやすくて助かります!」と感謝されます。
スタッフの負担が減るということは、それだけ親御様へのケアに余裕が生まれるということです。
【結論】迷ったらこれを準備!履きやすさと安全性を両立した「理想の一足」
「条件はわかったけど、お店を何軒も回りたくない」「ネット通販で失敗したくない」
そんな方に、私が現役時代からご家族によくおすすめしている、「これを選べば間違いない」というシューズをご紹介します。
プロがおすすめする理由
- 驚くほど軽い:筋力が落ちた高齢者でも足が上がりやすい軽量設計。
- 履かせやすさ抜群:開口部が広く、むくんだ足でも楽々フィット。
- 転倒予防設計:滑りにくい靴底で「ヒヤリ」を防ぐ。
- おしゃれなデザイン:いかにも「介護用」という見た目ではなく、ご本人の自尊心を守ります。
施設入所の準備品として、まさに「最適解」と言える一足です。
男性用と女性用、各サイズが揃っていて柔らかい生地で作られているため、足が浮腫んで皮膚が弱くなっている方にもおすすめです。
入所準備の豆知識:名前書きとメンテナンス
靴が用意できたら、施設側が「ご家族にやっておいてほしいこと」をお伝えします。
- 名前は「かかとの外側」と「ベロの裏」に書く
かかとの外側は下駄箱に入れた時にパッと見える位置です。ベロ(甲)の裏側は、スタッフが履かせるときに必ず目にする場所なので、取り違え防止に効果的です。 - まずは「室内用」を最優先で準備する
施設生活の9割は室内です。面会や通院で外に出る機会が増えてから外履きを用意しても遅くありません。
【警告】靴選びより深刻?入所準備で家族が倒れないための「2つの手抜き術」
ここまで靴の選び方を解説してきましたが、元施設長として、ご家族にどうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、「入所直前の数週間、ご家族が無理をしすぎて倒れてしまうケースが非常に多い」ということです。
書類集め、面談、荷造り、そして日々の介護と仕事…。すべてを完璧にこなそうとしないでください。
お金をかけてでも「プロの手」を借りるべき2つのポイントをご紹介します。
① 毎日の「親の食事作り」は今すぐプロに任せる
入所日が決まるまでの間、自宅での介護と準備を両立するのは地獄のような忙しさです。
特に負担になるのが「毎日の食事の準備(しかも塩分や柔らかさに配慮した食事)」ではないでしょうか?
「あと少しで施設だから…」と無理をしてご家族が倒れては元も子もありません。
医療・介護の現場でも推奨されているのが、制限食専門の宅配食「ウェルネスダイニング」です。
- レンジで温めるだけで、栄養管理された食事がすぐに出せる
- 塩分制限や、噛む力が弱くなった方向けの「やわらか食」など種類が豊富
- 買い物に行く時間、調理する時間、片付けの時間がすべてゼロに
お母様やお父様の体調管理をプロに任せることで、ご家族は「書類の準備」や「自分の心身を休めること」に専念できます。
▼管理栄養士監修の本格和食▼
※レンジで温めるだけの簡単調理
【公式:ウェルネスダイニング】
② 家族自身の「買い出し・食事」は生協の宅配に丸投げする
親の食事は宅配食に切り替えても、ご自身の食事や日用品の買い出しは残っていますよね。
入所準備で忙しい休日に、スーパーをハシゴして重い荷物を運び、献立を考える…。
これは今のあなたにとって大変な重労働です。
そんな時は、スマートフォン一つで日用品から食材まで揃う「パルシステム(生協の宅配)」を活用して、買い出しの時間をゼロにしましょう。
✅家事の負担を劇的に下げるパルシステムの特徴
- 重いお米やトイレットペーパーも玄関先まで届けてくれる
- 調理不要・ミールキットが豊富で、疲れた日の夕食もすぐ完成
- 不在時でも指定場所に留め置きしてくれるので受け取りのストレスなし
「買い出しに行かなくていい」というだけで、心と時間に驚くほどの余裕が生まれます。
入所までの期間だけでも、便利なサービスに徹底的に頼って休む時間を作ってください。
※ IDを指定してください。 ※ IDを指定してください。施設入所時の靴に関するよくある質問
- 普通の運動靴(スニーカー)ではダメですか?
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紐靴はほどけた時に踏んで転倒するリスクがあり、ご自身で結び直すのが難しいためNGとされることが多いです。
- 靴はどこで買うのがおすすめですか?
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ホームセンターにも一部置いてありますが、種類やサイズが限られることが多いです。介護用品専門店に行くか、サイズ交換に対応しているネット通販を利用するのが効率的です。
- 入所時は何足必要ですか?
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基本は「上履き(室内用)」1足で大丈夫です。洗い替え用にもう1足あると安心ですが、まずは様子を見てから買い足しても遅くありません。外履きは外出の頻度が増えてから用意しましょう。
- 100円ショップの介護スリッパはどうですか?
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一時的な入院ならともかく、生活の場である施設には不向きです。耐久性が低く、かかとのホールド力も弱いため、長期的な安全性を考えると専用のシューズをおすすめします。
- むくみがあるときは、大きめのサイズを買ったほうがいいですか?
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基本的には「ジャストサイズ」を選び、調整機能で対応するのが正解です。 「大は小を兼ねる」で大きすぎる靴を選ぶと、足が靴の中で滑って転倒の原因になります。マジックテープ式なら甲の高さや幅を調整できるため、基本は足の長さに合ったサイズを選び、むくみの変動にはテープの締め具合で対応するようにしましょう。
- 汚れたら洗濯機で洗っても大丈夫ですか?
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素材によりますが、型崩れ防止のため「手洗い」が推奨されることが多いです。 多くの介護シューズは丸洗い可能ですが、洗濯機を使うとマジックテープが弱くなったり、型崩れして機能が落ちたりする可能性があります。中性洗剤とブラシで手洗いし、陰干しするのが長持ちさせるコツです。ただし、施設によってはクリーニングに出してくれる場合もあるので確認してみてください。
まとめ:靴選びは「親御様の安全」への投資です
施設入所に向けた靴選びは、単なる日用品の購入ではありません。
「歩行」という人間にとって最も基本的な機能を守るための投資です。
- スリッパ・サンダルは転倒の元なので絶対に避ける
- 「マジックテープ」「つま先の反り」「かかとの硬さ」の3点をチェック
- 入所準備のバタバタは「宅配食」や「宅配買取」を使って徹底的に手を抜く
適切な靴を選ぶことで、親御様の転倒リスクを減らし、施設スタッフにも喜ばれ、結果として親御様が快適に過ごせるようになります。
入所準備は大変かと思いますが、足元の安全だけはしっかりと確保してあげてくださいね。
案内:【親が元気なうちに考えておきたいこと】
実家への仕送りや帰省費用、将来の施設入居費用など、親の老後には大きなお金がかかります。
いざという時に「資金不足」で選択肢を狭めないために、今のうちから誰も住まない実家を現金化する方法や、固定資産税が6倍になる空き家のリスクを知っておくことが、子供ができる最大の親孝行かもしれません。
















