「お菓子を食べると検査値が悪くなる」
「甘いものは毒だと思ってずっと我慢している」
毎日の食事制限、本当にお疲れ様です。
数値を気にして、自分を厳しく追い込んでいませんか?
実は、腎臓病の食事療法(特に保存期)において、適切なおやつ(間食)は決して「悪」ではありません。
むしろ、エネルギーを補うために「推奨されるべきもの」なのです。
✅腎臓を守るための「正しい手抜き」としての間食
食事制限で最も怖いのは、カロリー不足による「筋肉の分解(PEW)」です。
エネルギーが足りないと筋肉が壊れ、老廃物であるクレアチニンが上昇して腎臓に負担をかけます。
結論:「低たんぱく・高カロリーなお菓子」は、腎臓を守るための良薬になり得ます。
私はこれまで、救急現場の看護師として、また有料老人ホームの管理者や現役の訪問診療クリニック事務長として、多くの患者様の食事指導と向き合ってきました。
その経験から、スーパーやコンビニで迷わず買える「腎臓に優しいおやつ」と、数値を悪化させない「夕食の賢い調整術」を具体的にお伝えします。
腎臓に負担をかけない「おやつ選び」3つの鉄則
まずは、スーパーやコンビニで商品の裏面(成分表示)を見る時に、絶対にチェックすべき3つのポイントを押さえましょう。
① タンパク質と塩分は「ほぼゼロ」を狙う
おやつでタンパク質や塩分を摂ってしまうと、夕食のメインを減らさなくてはなりません。
「タンパク質 0.5g以下」「食塩相当量 0.1g以下」を目安に選びましょう。
② 「和菓子=安全」の落とし穴に注意
一般的に「洋菓子(バター・卵たっぷり)より和菓子が良い」と言われますが、注意が必要です。
和菓子の命である「あんこ(小豆)」や「きなこ」は、カリウムが非常に高いからです。
- ⚠️要注意な和菓子
-
どら焼き、大福、きなこ餅、栗きんとん
- 安全な和菓子
-
わらび餅、くず餅、水飴、せんべい(揚げ)
洋菓子を食べる場合は、ベーキングパウダー(膨張剤)に含まれる「無機リン」に注意してください。
✅卵や牛乳をあまり使っていない、シャーベットやゼリー系が安全圏です。
② 狙い目は「低たんぱく・高カロリー」
腎臓病のおやつにおける正義は「タンパク質がゼロに近く、カロリーが高いこと」です。
この条件を満たす最強の市販品は「飴(あめ)」や「マシュマロ」、そして「春雨スープ」や「ゼリー」です。
③ 添加物(リン酸塩)を避ける
食品添加物として使われる「無機リン」は、体内への吸収率が90%以上と高く、血管の石灰化や骨がもろくなる原因になります。
ハムやソーセージだけでなく、スナック菓子にも「リン酸塩」は含まれています。
原材料名に「リン酸塩(Na)」「pH調整剤」「膨張剤(ベーキングパウダー)」という記載があるスナック菓子などは、できるだけ棚に戻しましょう。
「そもそも自分の腎臓の状態を正しく把握できているか不安…」という方は、
まず透析を遠ざけるための「守り」の基本を再確認しておきましょう。
看護師「数値は気になるけど、何を信じればいいか分からない…」と一人で悩んでいませんか?
まずは透析を回避するための「守りの鉄則」を知ることで、毎日の食事選びに迷いがなくなります。
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看護師が教える「透析を遠ざける」守りの基本はこちら
【ご家族を支えるあなたへ。現場で見てきた「共倒れ」を防ぐために伝えたいこと】
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※大切なご家族のためにも、
まずは「あなた自身」を大切にしてください。
コンビニ・スーパーで買える!腎臓病におすすめの市販おやつ7選
「小腹が空いたけれど、何を買えばいいかわからない」
そんな時に、コンビニやスーパーで迷わず手に取れる優秀な商品を7つ厳選しました。
1. わらび餅・くず餅
【最強の低たんぱくスイーツ】
主原料がデンプンであるため、タンパク質・塩分ともにほぼゼロ。
カリウムも非常に少ない、腎臓病患者の強い味方です。
付属の黒蜜をたっぷりかければ、カリウムを増やさずにカロリーアップが可能です(きな粉はカリウムが多いので控えめに)。
2. 果汁ゼリー(果肉なし)
【選ぶポイントは「シンプルさ」】
高級な「ごろっと果肉入り」はカリウムが高くなるため避けます。
果汁のみのゼリーや、こんにゃくゼリーを選びましょう。
✅「ぶどう」「りんご」味はカリウムが少なめでおすすめです。
3. 歌舞伎揚・ぼんち揚(揚げ煎餅)
【エネルギー効率抜群】
普通の焼き煎餅よりも、油で揚げている分カロリーが高く、腎臓病食向きです。
ただし塩分が含まれるので、大袋ではなく「小袋1つ(数枚)」をお茶と一緒に楽しむのがコツです。
4. マシュマロ
【隠れた優等生】
成分のほとんどが砂糖とゼラチンと空気です。
カリウム・リンが極めて少なく、口寂しい時に数個食べるだけでリフレッシュになります。
5. ビスコ(グリコ)
【乳酸菌も摂れる】
1パック(5枚入り)程度であればリン・カリウムへの影響は限定的です。
小分け包装されているため「食べ過ぎ防止」ができる点も大きなメリットです。
6. 氷菓(ガリガリ君など)
【夏場の救世主】
「アイスクリーム」は乳成分が多くリンが高くなりがちですが、「氷菓」類は安心です。
ソーダ味やフルーツ味のスティックアイスは、水分補給代わりにもなります(水分制限がある方は量に注意)。
7. 春雨スープ
【甘くないおやつの代表】
「甘いものは苦手」という方におすすめ。
春雨は緑豆やデンプンから作られており、麺類の中では圧倒的に低タンパクです。
スープを全て飲むと塩分過多になるため、「麺を食べて、スープは残す」を徹底してください。
市販のおやつを賢く選ぶ一方で、もし最近「食べているのに痩せてきた」と感じているなら要注意です。
エネルギー不足による筋肉の分解は、腎機能を一気に悪化させる「沈黙のサイン」かもしれません。
【危険信号】痩せてきたら透析が近づく?PEWを防ぐ「攻め」の食事療法とは
【通販】これが最強!治療用「低たんぱくスイーツ」おすすめ3選
市販品はどうしても「成分表との戦い」になります。
しかし、通販で買える「腎臓病専用(治療用特殊食品)」なら、計算不要で安心して食べられます。
ご褒美やストック用に最適です。
1. ジンゾウ先生の「でんぷん」シリーズ
腎臓病患者さんの間では知らない人がいないほど有名な「オトコーポレーション」のお菓子。
小麦粉の代わりに特殊な「でんぷん」を使っているため、タンパク質が驚くほど低い(ほぼゼロ)のが特徴です。
特にホットケーキミックスは、普通の小麦粉で作るよりもカリっと仕上がり、バターやシロップをたっぷりかけて高カロリー食として楽しめます。
2. 日清オイリオ「エネプリン」
【食べる点滴】
MCTオイル(中鎖脂肪酸)を配合した、超高カロリーゼリーです。
たった一つ(40g)でご飯小盛り一杯分(110kcal)のエネルギーがありながら、タンパク質はゼロ。
✅食欲がない時や、検査結果で「カロリー不足」を指摘された時の補食として最適です。
3. キッセイ薬品「ゆめシリーズ」
【実績のある安心感】
多くの病院食で採用されている信頼のメーカーです。
スイーツとは少し違いますが、「おかずが物足りない時」に一品足すことで満足感が得られます。
低たんぱく・低リン・低カリウムに調整されたレトルト食品をストックしておくと、食事作りのストレスから解放されます。



「特殊な食品は高いし、美味しくなさそう…」
と不安な方へ。
特殊なお菓子で調整するのも一つの手ですが、実は「3食のご飯」を低たんぱく米に変えるのが、最も効率よくタンパク質を削れる裏技です。
主食を制する人が、腎臓病の食事療法を制します。
まずいのはもう古い!「普通のご飯」と変わらない美味しさの低たんぱく米3選
看護師が教える「罪悪感なしでお菓子を楽しむ」ための裏技
ここまで、腎臓病でも食べられる低たんぱくお菓子を紹介してきました。
しかし、診察室で多くの患者様を見てきた私から、一つだけ厳しい現実をお伝えしなければなりません。
それは、「お菓子を食べるなら、その分のしわ寄せを『3度の食事』で吸収しなければならない」ということです。
なぜなら腎臓病食は「引き算」の世界だから
1日の塩分・たんぱく質の「予算」は決まっています。
「お菓子も食べて、普通の食事もして」では、確実に数値が悪化します。
自炊での微調整は「栄養失調」のもと?
「じゃあ、夕飯のおかずを減らして調整しよう」
真面目な方ほどそう考えますが、自己流で食事を減らすと、必要なカロリーまで不足し、筋肉が分解されて腎臓を傷める「PEW(低栄養)」に陥るリスクがあり非常に危険です。
そこで、私が担当する患者様におすすめしているのが、「計算済みの宅配食」を1日1食だけ使う方法です。
- お菓子を食べる(プラス)
-
どうしても甘いものが食べたい!
ここで塩分・たんぱく質を少し消費します。 - 夕食を「宅配食」にする(マイナス)
-
腎臓病専用の宅配食は、一般家庭料理よりはるかに低たんぱく・低塩分で、かつ高カロリーに設計されています。
ここで生まれた「栄養の余裕(バッファ)」が、昼間のお菓子を帳消しにしてくれます。
毎日の自炊の負担も減り、ストレスフリーで数値安定を目指せます。
「我慢」ではなく「調整」することで、精神的にも楽になり、結果として検査数値も安定します。
✅プロが作った「正確な低たんぱく食」を武器にすれば、たまの息抜き(お菓子)は決して怖くありません。
「お菓子も楽しみたい、でも計算は面倒…」そんなワガママな願いを叶えるのがプロによる栄養計算済みの宅配弁当です。



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腎臓病の間食に関するよくある質問
- チョコレートは食べてもいいですか?
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チョコレートの原料である「カカオマス」には、カリウムとリンが多く含まれています。特に「高カカオ(ハイカカオ)」のチョコは数値が高くなるため避けた方が無難です。食べるなら、カカオ分が少ない「ホワイトチョコレート」を選ぶか、普通のミルクチョコをひとかけら程度にしておきましょう。
- ヨーグルトやプリンなどの乳製品は?
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牛乳・乳製品は「リン」が多く含まれる代表的な食品です。骨を丈夫にするために必要ですが、腎臓病の方はリンが溜まりやすいため注意が必要です。「1日1個(約100g)まで」など、医師や管理栄養士に指示された量を守りましょう。豆乳(成分無調整)の方が比較的リンは少なめです。
- 果物はやっぱり控えた方がいいですか?
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カリウム制限がある場合(ステージG3b以降など)は注意が必要です。生の果物よりも、「缶詰」の方がシロップにカリウムが溶け出しているため、果肉だけを食べればカリウム摂取量を抑えられます。バナナやメロンはカリウムが高いため、少量にとどめましょう。
- お菓子と一緒に飲む飲み物は?
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コーヒー(特にインスタント)や玉露、抹茶はカリウムが非常に多いため、飲み過ぎには注意が必要です。おすすめは「紅茶」「ほうじ茶」「玄米茶」です。これらは比較的カリウムが少なく、香ばしさが甘いお菓子ともよく合います。
- 寝る前にお腹が空いたら食べてもいい?
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寝る直前の食事は、血糖値の乱高下を招きやすく、肥満の原因にもなります。肥満は腎臓への物理的な負担(糸球体過剰濾過)を増やすため、できるだけ避けましょう。どうしても空腹で眠れない場合は、飴を1つ舐めるか、温かいノンカフェインのお茶を飲む程度に留めるのが理想です。
- 人工甘味料は腎臓に悪影響がありますか?
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アスパルテームなどの人工甘味料自体が、直接的に腎機能を悪化させるという明確なエビデンスは現時点ではありません。むしろ、糖尿病性腎症などでカロリー・血糖コントロールが必要な場合、砂糖の代替として有用です。ただし、添加物としてリンが含まれる場合があるため、成分表示は確認しましょう。
まとめ:ストレスを溜めないことが一番の薬
「あれもダメ、これもダメ」と我慢しすぎて、反動で菓子パンをドカ食いしてしまうのが、腎臓にとって一番のダメージになります。
「避けるべき成分さえ知っていれば、食べて大丈夫」なのです。
コンビニのゼリーや、通販の専用お菓子を上手く活用して、美味しい時間を楽しんでください。
その心の余裕が、長期戦である治療を続ける力になります。
そして、長期戦である治療を続けるコツは、「すべてを自分で背負い込まないこと」です。
普段の食事はプロ(宅配食)に任せて数値を安定させ、その分、たまに食べるおやつを心から楽しむ。
そんな「賢い手抜き」こそが、透析を遠ざけるための一番の近道です。



「食べること」は「生きること」です。
我慢ばかりの毎日ではなく、便利なサービスを賢く使って、5年後、10年後も好きなお菓子を笑って食べられる未来を手に入れましょう!














