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【保存版】訪問診療の導入手順と費用まとめ|家族が安心して始められる完全ガイド

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「訪問診療を導入したいけれど、どう始めればいいのか分からない」「費用はどのくらいかかるのか不安」
──そんな悩みを抱えるご家族は少なくありません。

特に、
・高齢の家族を介護している方
・通院が難しくなった家族のために在宅医療を検討している方にとって、訪問診療は安心できる医療の選択肢です。

厚生労働省の調査によれば、訪問診療を利用する人は16万人を超える見込みで、今後さらに需要が拡大すると予測されています。

この記事では、

  • 訪問診療の導入手順(主治医相談~契約までの流れ)
  • 費用相場と自己負担額シミュレーション
  • 高額療養費制度の活用法
  • 導入前に家族が確認すべきチェックポイント

を分かりやすく解説します。

相談の流れから契約、自己負担額のシミュレーション、高額療養費制度の使い方まで網羅。
初めて訪問診療を検討するご家族が、安心して導入できる完全ガイドです。

在宅医療を検討しているご家族が「安心して導入できる完全ガイド」としてお役立てください。

目次

訪問診療を検討するきっかけ

訪問診療を導入するきっかけは人それぞれですが、共通して「通院が困難になったとき」が大きな分岐点です。

特に高齢者や慢性疾患を抱える人は、外来受診が負担となる場合が多く、医師やケアマネジャーから勧められて導入するケースもあります。

また、家族の介護負担を軽減したいという理由も多く、「通院の送迎がなくなるだけで生活が楽になった」という声もよく聞かれます。
在宅での生活を続けたい方にとって、訪問診療は重要な選択肢です。

訪問診療を導入する流れ

主治医に相談する

訪問診療は必ずしも誰でもすぐに利用できるわけではありません。
まずは現在の主治医に相談することが第一歩です。

主治医が対応できる場合はそのまま在宅診療へ移行できますが、対応できない場合は「在宅療養支援診療所(在支診)」や地域の訪問診療医を紹介してもらいます。

ケアマネジャーに相談して探すケースも多く、導入の窓口は主治医またはケアマネが一般的です。

主治医に相談して訪問診療に移行する場合には、紹介状の依頼を忘れないようにしましょう

診療情報提供書(紹介状)の準備

訪問診療を始めるには「診療情報提供書(紹介状)」が必要です。

これには既往歴、服薬内容、直近の診療経過が記載されます。

訪問診療医はこの情報をもとに治療方針を検討します。
紹介状があることで、これまでの治療をスムーズに引き継ぎ、自宅でも適切な医療を継続できる体制が整います。
紹介状の発行は主治医に依頼すれば数日で用意してもらえるのが一般的です。

訪問診療医との初回面談

初回面談は非常に重要です。訪問診療医が自宅を訪れ、本人の病状・生活環境・家族の希望を総合的に確認します。
その上で、訪問回数や診療内容を具体的に決定します。

例えば「月2回の訪問診療+緊急時対応」や「週1回の訪問診療+看護師連携」といったプランが考えられます。

家族の介護力や患者本人の希望を反映させながら、オーダーメイドの診療体制を作れるのが訪問診療の強みです。

契約とスケジュール調整

初回面談で内容に納得したら、正式に契約を結びます。
契約書には診療内容や費用、訪問頻度などが記載され、家族も確認できます。

その後、訪問日程を調整し、訪問が始まります。
多くの家庭では「平日午前・午後の決まった時間」に訪問する形が一般的です。
病状に応じて回数を増減できる柔軟性もあります。ここで家族が疑問点をすべて解消しておくことが大切です。

初回訪問診療の流れ

初回の訪問診療では、バイタルチェック(体温・血圧・脈拍など)や問診を行い、今後の治療方針を立てます。
必要に応じて採血や心電図などの検査を自宅で行うことも可能です。

また、場合によってはケアマネや薬剤師、訪問看護師との連携体制も確認するため、最初の訪問は1時間程度かかることが多いですが、その後は30分前後でスムーズに診療が進みます。

訪問診療にかかる費用の目安

医療保険が使える場合

訪問診療は基本的に医療保険が適用されます。
1回の診察でも、定期的な訪問診療なのか往診なのかで点数が変わってきます。
通常の訪問診療だと1割で1回800円程度、深夜帯の往診だと4,500円程度で他にも点数に応じて加算がついたりしてきます。

大切なのは「医療費には上限がある」ということを覚えておくことです。

極端な話、毎日診察を受けても医療保険が1割や2割の方だと、一般的な上限の18,000円以上を負担することはありません。

自己負担額のシミュレーション

例えば70歳以上・1割負担の場合を想定すると、

  • 月2回の訪問診療:約7,000円
  • 週1回(4回)の訪問診療:約9,000円
  • 週2回(8回)の訪問診療:約18,000円

となります。通院にかかる交通費や付添いの時間を考えると、コストパフォーマンスは高いといえます。

高額療養費制度を利用した場合

医療費が高額になった場合は「高額療養費制度」を利用できます。

例えば70歳以上・年金生活者(医療保険が1割、2割の方)なら、外来医療費の上限は月18,000円。これを超えた分は払い戻しされます。
長期間にわたり治療を受ける場合も、制度を知っているだけで負担感は大きく変わります。

住民税非課税世帯(区分ⅠとⅡ)の方は上限が月8,000円となっているので、さらに負担は軽減されます。

実際のケーススタディ

ケース① 脳梗塞後で通院困難になった父

80代の父が脳梗塞を発症し、車椅子生活となり通院が困難に。
主治医の勧めで訪問診療を導入しました。

月2回の定期診療に加え、体調が急変した際には往診も利用。自己負担は月8,000円程度でした。
家族は「送迎の負担から解放され、安心して介護に向き合えるようになった」と話しています。

ケース② がん末期で自宅療養を希望した母

がん末期の母は「自宅で過ごしたい」と希望。訪問診療を導入することで、痛み止めの処方や点滴治療を自宅で受けられました。

訪問医が定期的に来てくれることで、本人も安心し、家族も「最期まで本人らしく過ごせた」と感じています。
金額面でも月額約1万円程度で利用でき、費用以上の価値があったと振り返っています。

ケース③ 認知症で夜間の不安が増えた母

80代の母が中等度の認知症を患い、夜間の徘徊や幻覚症状が出て家族が対応に困っていました。

訪問診療を導入することで、定期的に医師が状態をチェックし、薬の調整や生活リズムの改善をサポート。
家族は「医師が直接自宅で母の様子を確認してくれる安心感が大きい」と話しています。
費用も月額5,000円前後で利用でき、施設入所を検討する前に自宅生活を続けることができました。

ケース④ 心不全を繰り返す高齢男性

70代の男性が心不全で入退院を繰り返していました。
訪問診療を導入したことで、在宅で定期的に心電図や血液検査を行い、早期に症状の悪化を察知できるようになりました。

結果的に再入院の回数が減り、本人も「病院よりも自宅で過ごせる時間が増えてうれしい」と話しています。
家族も「急変時に往診してもらえる体制があるだけで心強い」と感じており、費用面も月1万円前後に収まりました。

ケース⑤ 独居で生活する高齢女性

一人暮らしをしている80代の女性。
足腰が弱り通院が難しくなったため、訪問診療を導入しました。

定期的に医師が来てくれることで、孤独感が和らぎ「医師が気にかけてくれている」という心理的安心感が得られました。必要に応じて訪問看護や薬局とも連携し、生活全体の支援につながりました。
本人は「住み慣れた自宅で安心して暮らせる」と語っています。

導入前に家族が確認すべきこと(チェックリスト)

訪問診療をスムーズに導入するためには、事前準備が欠かせません。以下のチェックリストを参考にしましょう。

  • 主治医に「訪問診療に移行できるか」を確認したか
  • 診療情報提供書を依頼できるか
  • 家族で「利用頻度と費用負担」について話し合ったか
  • 高額療養費制度や介護保険との併用を確認したか
  • 緊急時の連絡体制(往診対応)があるかを確認したか

あと、導入後の運命を左右するのが「医師の質」「相性」です。
「せっかく訪問診療を導入したのに担当医と合わない」「いつも違う先生が来て信頼できない」など、よく聞く話です。

導入前にどこの訪問診療に依頼するかをケアマネやMSW(病院の相談員)、かかりつけ医に相談して評判を聞いてみたり、自分達に合うかどうか相談してみたりしましょう。

まとめ:訪問診療は家族に安心をもたらす選択肢

訪問診療は厚労省の統計からも利用者が年々増加していることが分かっています。

導入の流れは「主治医に相談 → 紹介・契約 → 初回訪問」というシンプルなもの。
費用も保険が適用されるため、自己負担は想像以上に抑えられるケースが多いです。

初めてのことで分からないことが多いかもしれませんが、一つ一つ相談しながら進めれば訪問診療の導入は簡単に出来るので、気負わず・抱えず相談しながら進めていきましょう。

自宅で医療を受けられる安心感は、在宅医療・在宅介護を続けていく家族にとって大きな支えになります。

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