【2025年版】有料老人ホームの種類と特徴|介護付き・住宅型・医療対応・健康型を徹底比較

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「有料老人ホームの種類と違いが分からない」「自分や家族にはどれが合うの?」
そんな疑問を抱く方に向けて、この記事では有料老人ホームの種類と特徴を初心者向けにわかりやすく解説します。

本記事では介護付き・住宅型・医療対応型・健康型を比較し、入居条件や費用の目安、選び方のポイントを初心者向けにやさしく解説します。

各タイプを同じ基準で整理し、施設の基本情報/入居条件/費用の目安/入居までの流れ/向いている人像をまとめました。

まずは全体像を把握し、詳細が気になる方は費用特化記事や施設別の記事で深掘りしていきましょう。

目次

有料老人ホームとは

有料老人ホームとは、民間事業者や社会福祉法人が運営する高齢者施設の総称です。

食事・生活支援・介護・医療連携を組み合わせた「住まい」であり、特養や老健のような公的施設とは異なり、サービス内容や費用が幅広いのが特徴です。

基本的な位置づけ

  • 民間施設が主体:企業・社会福祉法人などが運営
  • 生活+介護・医療のパッケージ:入居者の暮らしを長期的に支える住まい
  • 種類の豊富さ:介護の必要度や医療依存度に応じて選択可能

入居までの大まかな流れ

有料老人ホーム全般に共通する入居プロセスは次のとおりです。

  1. 相談・情報収集(ケアマネや地域包括支援センター、紹介窓口を活用)
  2. 施設見学(複数施設を比較し、雰囲気やサービスを確認)
  3. 入居申込(申込書提出、本人・家族面談)
  4. 入居判定(介護度・医療的ニーズ・経済状況を確認)
  5. 契約・入居(入居一時金・敷金など初期費用を支払い、入居開始)

有料老人ホームの種類と違いを比較

有料老人ホームは「介護付き」「住宅型」「医療対応型」「健康型」の4種類があります。
介護サービスの有無や医療体制、費用相場、退去条件などに大きな違いがあります。

下の表で一目で比較できるように整理しました。

スクロールできます
種類対象者介護サービス医療対応特徴条件費用退去条件
介護付き要介護1以上施設内で一体提供(24時間対応)軽〜中程度まで長期生活に安心。看取り対応もあり60歳以上/要介護1〜5月20〜30万円+入居一時金(0〜数百万円)原則なし(看取りまで可)
住宅型自立〜要介護外部サービスを契約して利用低〜中程度食事・生活支援中心。自由度が高い60歳以上/幅広く受け入れ月15万円~+入居一時金(0〜数百万円)原則なし(看取りまで可)
医療対応型医療的ケアが必要な方外部サービス+看護師常駐中〜高(胃ろう・在宅酸素など可)退院後の受け皿。医療連携を強化60歳以上/要介護中〜重度月15〜30万円+入居一時金(0〜数百万円)原則なし(看取りまで可)
健康型自立高齢者原則なし(生活支援中心)元気なうちから入居。交流・予防に強い60歳以上/自立〜軽度月15〜20万円+入居一時金(0〜数百万円)介護が必要になると退去

この表を見ると、介護が必要かどうか、医療的ケアが必要かどうかによって最適な施設が異なることがわかります。
まずは自分や家族の状況に合うタイプを絞り込み、実際の見学で確認することが大切です。

  • 日常の介護量が多いほど「介護付き」
  • 自由度を重視するなら「住宅型」
  • 医療的ケアが増えるほど「医療対応型」
  • 自立期からの住み替えは「健康型」が目安です。

それぞれがどういった施設なのか、以下で詳しく解説していきます。

介護付き有料老人ホームとは

介護付き有料老人ホームは、介護サービスと住まいが一体化している施設です。
厚生労働省の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、施設の介護職員が日常的な介助を行います。

「介護が必要になっても、施設内で完結できる安心感」が最大の特徴です。

基本情報(施設形態・特徴・役割)

  • 施設形態:民間施設(企業・社会福祉法人などが運営)
  • 特徴:介護サービスを館内で提供。食事・入浴・排せつなども含めて24時間対応
  • 役割:要介護者が長期的に安心して暮らせる住まい。看取り体制を整える施設もある

入居条件

  • 要介護度:原則 要介護1以上(要支援は不可が多い)
  • 年齢:概ね65歳以上
  • 医療依存度:軽〜中等度まで。胃ろう・吸引・在宅酸素などは施設ごとに対応可否が異なる

費用の目安(ざっくり)

  • 月額相場:20〜30万円前後(家賃・食費・管理費+介護自己負担)
  • 入居一時金:0円〜数百万円(施設やプランにより差が大きい)

メリット・デメリット

  • メリット:介護が館内で完結するため、要介護度が上がっても安心して暮らせる/看取り対応がある施設も多い
  • デメリット:費用は比較的高め/医療依存度が高い場合は受け入れ不可のケースもある

入居までの流れ

相談 → 見学 → 入居申込 → 判定(介護度・医療面) → 契約・入居

どんな人に向いているか

  • 毎日の生活介助が必要な人(要介護3前後)
  • 認知症の周辺症状があり、安全な見守りを求めている人
  • 退院後、在宅では不安で長期的に安定した住まいを探している人

住宅型有料老人ホームとは

住宅型有料老人ホームは、食事や安否確認といった生活支援が中心の施設です。
介護が必要になった場合は、訪問介護や訪問看護など外部サービスを契約して利用する仕組みになっています。

「自立期から安心して暮らしたい」「必要な介護だけを組み合わせたい」という方に向いた施設です。

基本情報(施設形態・特徴・役割)

  • 施設形態:民間施設(企業・社会福祉法人が運営)
  • 特徴:食事提供・見守り・生活支援を提供。介護は外部の事業者を利用するため、自由度が高い
  • 役割自立〜軽度介護の高齢者が安心して暮らす場。必要に応じて介護サービスを追加できる

入居条件

  • 要介護度:自立〜要介護まで幅広く受け入れ可能
  • 年齢:概ね65歳以上
  • 医療依存度:低〜中程度。医療行為が必要な場合は、外部の訪問診療や訪問看護に依頼する

費用の目安(ざっくり)

  • 月額相場:15〜25万円程度(家賃・食費・管理費が中心)+外部介護サービス費用
  • 入居一時金:0円〜数百万円(敷金のみ〜前払い方式まで幅広い)

メリット・デメリット

  • メリット:自由度が高く、必要な介護サービスを選んで契約できる/夫婦入居や趣味の継続もしやすい
  • デメリット:介護サービスを多く利用すると費用がかさむ/医療体制は限定的

入居までの流れ

相談 → 見学 → 入居申込 → 外部サービス計画を含めた判定 → 契約・入居

どんな人に向いているか

  • 自立〜軽度介護の方で、生活支援を受けつつ安心して暮らしたい人
  • 必要に応じて介護サービスを柔軟に組み合わせたい人
  • 夫婦での入居や、趣味や交流を重視した生活を送りたい人

医療対応型有料老人ホームとは

医療対応型有料老人ホームは、住宅型の仕組みをベースにしながら医療体制を強化したタイプです。
看護師が日中常駐していたり、医療機関と24時間連携をしていたりするのが特徴です。

在宅では不安だが総合病院での治療は不要という人の受け皿になっています。

基本情報(施設形態・特徴・役割)

  • 施設形態:民間施設(住宅型の派生形)
  • 特徴:吸引・胃ろう・インスリン・在宅酸素など、医療的ケアを必要とする入居者への対応が可能な場合がある
  • 役割:病院と自宅の中間的な位置づけとして、医療依存度が高めの方の生活を支える場
  • 主に神経難病や癌末期の方を受け入れており、「パーキンソン病専門」「癌末期専門」を掲げて運営している会社もあります。

入居条件

  • 要介護度:中〜重度が中心
  • 年齢:特になし
  • 医療依存度:中〜高。受け入れ可能な処置(点滴・吸引・褥瘡ケアなど)は施設ごとに異なるため確認が必要

費用の目安(ざっくり)

  • 月額相場:20〜30万円程度(生活費+看護体制の上乗せ費用を含む)
  • 入居一時金:0円〜数百万円(住宅型と同様に幅広い)

メリット・デメリット

  • メリット:医療依存度が高い人も受け入れ可能/退院後の受け皿として安心
  • デメリット:費用がやや高めになりやすい/施設ごとに対応できる医療行為が異なるため事前確認が必須

入居までの流れ

相談 → 医療情報提供書の準備 → 見学 → 医療面を含めた入居判定 → 契約・入居

どんな人に向いているか

  • 退院後、在宅医療だけでは不安な人
  • 胃ろう・在宅酸素・褥瘡など、医療的ケアを日常的に必要とする人
  • 病院ほどの医療は不要だが、医療と介護を両立した住まいを探している人

健康型有料老人ホームとは

健康型有料老人ホームは、自立した高齢者を対象とした住まいです。
食事提供や生活支援、レクリエーションなどが整備されており、元気なうちから安心して暮らせる環境を重視しています。

ただし、介護が必要になった場合は原則として退去、あるいは契約変更や住み替えが求められる点に注意が必要です。

基本情報(施設形態・特徴・役割)

  • 施設形態:民間施設
  • 特徴:生活支援や交流を中心に提供。介護サービスは原則含まれない
  • 役割:自立期から移り住むことで、フレイル予防や孤立防止に役立つ

入居条件

  • 要介護度:自立〜軽度介護まで(介護が必要になると退去が前提)
  • 年齢:概ね65歳以上
  • 医療依存度:低。定期通院や軽度の医療的サポートまでが一般的

費用の目安(ざっくり)

  • 月額相場:15〜20万円程度(家賃・食費・管理費中心)
  • 入居一時金:0円〜数百万円(長期前払い型も存在)

メリット・デメリット

  • メリット:元気なうちから安心して暮らせる/交流やレクリエーションで孤立防止・フレイル予防につながる
  • デメリット:介護が必要になると退去しなければならない/介護サービスが含まれないため安心感は限定的

入居までの流れ

相談 → 見学 → 入居申込 → 生活面の確認 → 契約・入居

どんな人に向いているか

  • 元気なうちから仲間との交流やコミュニティを大切にしたい人
  • 家事や食事準備の負担を減らして、快適な暮らしを送りたい人
  • フレイル(心身の活力低下)や孤独を予防しつつ、将来に備えたい人

まとめ:まずは種類を理解して動き出そう

有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「医療対応」「健康型」の4つの種類があります。
それぞれ対象となる入居者像や役割が異なり、自分や家族の介護度・健康状態・生活スタイルによって選ぶべき施設は変わります。

  • 介護度:軽→住宅型/健康型|中~重→住宅型/介護付き
  • 医療ニーズ:低→住宅型/健康型|中~高→住宅型/医療対応型住宅型
  • 生活重視:夫婦・趣味・自由度→住宅型/見守り重視→介護付き

施設選びのポイントは、「現在の介護度・医療ニーズ・生活スタイル」の3つを軸に考えることです。
将来的な変化も見据えて、複数の施設を見学・比較することをおすすめします。

まずは「種類ごとの違い」を理解しておくことが、失敗しない施設選びの第一歩です。
そのうえで、複数施設を見学・比較し、自分や家族に合った環境を見極めることが大切です。

👉 次のステップとしては:

  1. 気になる施設の資料を請求する
  2. 2〜3か所を見学して雰囲気や職員の対応を比べる
  3. 費用の詳細(入居一時金・月額費用の内訳)を確認する

「有料老人ホームは高い」と漠然と感じる方も多いですが、種類や仕組みを知るだけで、ぐっと現実的に検討できるようになります。

まずは一歩踏み出し、相談・見学から行動を始めてみましょう。

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