「健康診断で脂質異常症と言われたけど、どうしてもラーメンの誘惑に勝てない……」
その気持ち、痛いほど分かります。無理に我慢してストレスを溜めるより、血管を守るための「正しい妥協点」を見つけましょう。
脂質異常症(高脂血症)や高血圧の方にとって、ラーメンはまさに「禁断の果実」。
濃厚なスープの表面にキラキラと輝く脂は、食欲をそそると同時に、血管にとっては脅威となります。
この記事では、医学的な根拠に基づき、脂質異常症の方がラーメンと上手に付き合うための完全マニュアルを解説します。
前提としての注意
医師から厳格な食事制限(脂質制限・塩分制限)を指示されている場合は、必ず主治医の指示に従ってください。
なぜ「ラーメン」が脂質異常症の天敵なのか
「カロリーが高いから太る」だけではありません。
血管内を流れる血液にとって、ラーメンがハイリスクである理由は、明確に以下の2点に集約されます。
1. 「飽和脂肪酸」の過剰摂取
ラーメンの脂(ラード、背脂、バターなど)には、飽和脂肪酸が多く含まれています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、飽和脂肪酸の摂取目標量を総エネルギーの7%以下(成人で約10〜14g程度)としています。
しかし、こってり系ラーメンのスープには、1杯だけでこの目標量を超える脂が含まれていることが珍しくありません。
飽和脂肪酸は肝臓でのコレステロール合成を促進し、悪玉(LDL)コレステロール値をダイレクトに上昇させます。
⚠️ラーメンの脂は目に見えますが、実は普段の食事にも無意識に摂ってしまう「隠れ脂質」が多く潜んでいます。
知らずに数値を上げてしまう意外な原因と対策については、以下も参考にしてください。

2. 「塩分」による血管への圧力
脂質異常症の方は、動脈硬化のリスクが高まっています。
そこにラーメン特有の「高塩分(1杯で5〜8g相当)」が加わると、血圧が上昇し、硬くなった血管をさらに痛めつけることになります。
これは、将来的な脳卒中や心筋梗塞のトリガーを引きかねない危険な組み合わせなのです。
食べていい?悪い?「ラーメン境界線」判定表
ラーメンと一口に言っても、種類によって血管へのダメージは雲泥の差があります。
入店する前に、その一杯が「許容範囲」か「危険ゾーン」かを見極めましょう。
| 判定 | 種類 | 看護師の視点・解説 |
|---|---|---|
| ◎ 推奨 | タンメン ちゃんぽん | 野菜が主役のラーメンを選んでください。 野菜に含まれる食物繊維が、余分な脂質やコレステロールの吸収を妨げ、排出を助けてくれます。ただし、スープは残すことが条件です。 |
| △ 注意 | 醤油・塩 味噌 | 「あっさり」に見えても油断禁物です。 表面に香味油(ラードや鶏油)が膜を張っている店が多くあります。注文時に「油少なめ・味薄め」ができるか確認するのがベターです。 |
| × 危険 | 背脂チャッチャ系 家系(横浜) 二郎系 | 脂質異常症の天敵です。 「背脂」の正体は豚の皮下脂肪の塊。これを摂取するのは、血管にラードを流し込むようなものです。数値が改善するまでは「禁止カード」と心得てください。 |
ラーメンと同じく、脂質異常症の方にとってハードルが高いのが「焼肉」です。
「白い脂」を避けつつ楽しむための具体的な部位選びと回避術をまとめましたので、外食の幅を広げるために役立ててください。

血管を守る「着丼〜完食」の4ステップ
どうしてもラーメンを食べる時は、以下の作法を徹底してください。
この少しの工夫が、食後の血液ドロドロ度合いを大きく変えます。
卓上にお酢があれば、レンゲ1杯分ほど回しかけましょう。
お酢の酢酸には、食後の血糖値上昇を緩やかにし、内臓脂肪の減少をサポートする働きが期待されています。さっぱりして脂っぽさも軽減されます。
いきなり麺(糖質)をすすると血糖値が急上昇します。
まずはトッピングの野菜、メンマ、海苔などから食べ始め、食物繊維のバリアを胃の中に作りましょう。
とろけるバラ肉チャーシューの白い部分は、ほぼ100%飽和脂肪酸です。
「もったいない」という気持ちをグッとこらえ、脂身部分を残す勇気を持ってください。それがご自身の血管寿命を延ばします。
スープは「脂と塩が溶け込んだお湯」です。
麺を食べ終わったら、どんなにスープが残っていても箸を置きます。レンゲを使わないのが成功の秘訣です。
食べてしまった…!翌日の「血液リセット」術
ラーメンを食べた直後の血液は、中性脂肪(カイロミクロン)が増え、白く濁った状態になりやすいです。
この状態を放置しないために、食べた後〜翌日は以下の「リセット食」を意識してください。
1. 「カリウム」で塩分を追い出す
ラーメンで摂りすぎた塩分(ナトリウム)を排出するために、カリウムが豊富な食材を積極的に摂りましょう。
食後のデザートや翌日の朝食におすすめです。
- バナナ、キウイ、リンゴ
- 野菜ジュース(食塩不使用のもの)
- 納豆、ほうれん草
2. 翌日は「超・低脂質」な和食にする
ラーメン1食で1日分の脂質を摂取している可能性があります。
翌日は揚げ物や肉料理を避け、以下のようなメニューで帳尻を合わせましょう。
リセットメニュー例
・主食:ごはん(玄米なら尚良し)
・主菜:焼き魚、または刺身(青魚はEPA/DHAが豊富で◎)
・副菜:海藻サラダ、冷奴、お浸し
・汁物:具だくさんの味噌汁(汁は半分残す)
3. 忙しい人のための「管理栄養士監修」宅配食
「翌日にバランスの良い食事を作る余裕なんてない」という方も多いでしょう。
そんな時は、無理に自炊せず、医療・介護の現場でも採用されている「制限食の宅配サービス」を冷凍庫にストックしておくのが賢い防衛策です。
脂質や塩分が計算され尽くしたお弁当なら、レンジで温めるだけで「昨日の自分」を許せるヘルシーな食事が完成します。
ラーメン好きの方こそ、いざという時の「健康の命綱」として持っておくことを強くおすすめします。
特に「Dr.つるかめキッチン」のような専門医・管理栄養士が監修した制限食なら、塩分2.0g以下・カロリー制限などが徹底されており、食べるだけで数値改善の近道になります。
「自炊のストレス」から解放されたい方は、まずは1週間分だけ試してみてください。

まとめ:知識という「盾」を持ってラーメンを楽しもう
脂質異常症だからといって、人生の楽しみである食事を全て諦める必要はありません。
重要なのは、リスクを知った上でコントロールすることです。
- 「背脂・とんこつ」は避け、野菜たっぷりの種類を選ぶ
- スープは「液体脂」と認識し、絶対に飲み干さない
- 翌日はカリウムと低脂質食で、血液をメンテナンスする
これらのルールを守れるなら、たまのラーメンはあなたの明日への活力になるはずです。
今日から少しずつ、血管に優しい選択を始めてみませんか。

