医師「揚げ物は控えてください。お肉の脂身も残してくださいね」
健康診断の結果説明で、医師や保健師からこう言われていませんか?
「大好きな食事の楽しみを奪われた…」と肩を落とす方も少なくありません。
あるいは、「そんなに脂っこいものは食べていないのに、なぜ数値が下がらないの?」と不思議に思う方も多いはずです。
実は、私がこれまでの看護現場や、現在静岡でクリニックの事務長として患者さんの生活指導に関わる中で、最も多く目にする誤解がこれなのです。
この記事の結論:我慢より賢い工夫
過度な我慢は不要。「調理技術」と「便利な宅配食」で賢く数値を落とすのが正解です。
敵は「唐揚げ」など目に見える油だけではありません。
何気なく食べている「隠れ脂質」が血管を詰まらせる真犯人です。
1. 血管の「ヘドロ」が招く命の危険性
「脂質異常症(高脂血症)」という言葉。体の中で何が起きているかイメージできますか?
簡単に言うと、「血液がドロドロの油まみれになっている状態」です。
血液中の余分なコレステロールは血管の壁に張り付き、プラーク(コブ)を作ります。
これが長年蓄積すると、血管がゴムホースのように柔軟性を失い、硬く狭くなります(動脈硬化)。
「沈黙の殺人者」と呼ばれる理由
厚生労働省の患者調査によると、脂質異常症の患者数は年々増加傾向にあります。
一番恐ろしいのは、「痛くも痒くもない(自覚症状ゼロ)」という点です。
今まで元気だったのに、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞で運ばれてくる…
救急看護師時代、私はそんな過酷な現場を何度も見てきました。
症状が出た時には、すでに命に関わる状態なのです。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症」
2. 実は油だらけ?「隠れ脂質」の罠
「揚げ物は週1回にしている」という方でも、数値が下がらない理由。
それは以下の「隠れ脂質」を無意識に摂取しているからかもしれません。
| 食品名 | 脂質の正体とリスク |
|---|---|
| カレー・シチュー | 市販ルーは脂質30〜40%。もはや「飲む油」です。 |
| ドレッシング | ノンオイル以外は成分の半分以上が油のことも珍しくありません。 |
| 洋菓子・スナック | トランス脂肪酸を含み、血管へのダメージが甚大です。 |
| バラ肉・ひき肉 | 赤身に見えても繊維に脂が。ハンバーグは「脂の塊」に近い状態です。 |
「野菜と一緒だから大丈夫」と無意識に食べていると、いくらトンカツを我慢しても、体内に入ってくる総脂質量は一向に減りません。
3. 女性は「閉経後」が運命の分岐点
特に40代・50代の女性には、知っておいていただきたい生理学的な事実があります。
エストロゲンの守りが消える時
女性ホルモン「エストロゲン」は、悪玉コレステロールの上昇を抑えてくれる強力な味方です。
しかし、更年期を迎え閉経に伴いこのホルモンが急減すると、体の防波堤がなくなります。
- 若い頃と同じ食事なのに急に健康診断の数値が悪化した
- 一生懸命運動しているのにコレステロールが下がらない
これらは決して怠慢ではなく、自然な体の変化です。
だからこそ、若い頃以上にシビアな「脂質の質と量」の管理が必要になります。
4. 「油を抜く」のではなく「技術で落とす」
では、これらを全て禁止して、一生「ササミと温野菜」だけの生活を続けますか?
有料老人ホームの管理者として高齢者の食生活を数多く見てきた経験からも言えますが、「食の楽しみ」を奪う制限はストレスになり、免疫力を下げ、絶対に長続きしません。
正解は「調理の技術で余分な脂を物理的にカットする」ことです。
プロが実践する3つの脂質カット術
- 網焼き・スチーム調理
高温の蒸気や網で、内部の脂を溶かし落とします。 - 衣(ころも)の工夫
パン粉を細かくし、吸油率を下げて油の吸い込みを防ぎます。 - 出汁(だし)の活用
カツオや昆布の旨味で、低脂質でも脳に満足感を与えます。
私も日頃からストウブ鍋を愛用しており、豚の角煮や自家製の塩麹ベーコンを作る際も、じっくりと蒸し焼きにして徹底的に余分な脂を落とし、旨味だけを残す工夫をしています。
5. 毎日の自炊が辛い…手軽に続ける賢い選択
とはいえ、これを毎日家庭で実践するのは、時間も手間もかかり大変です。
在宅医療の現場でも、「食事制限が必要な家族のための別メニュー作り」に奥様が疲弊してしまうケースを本当によく見かけます。
頑張りすぎて共倒れになってしまっては本末転倒です。
そんな時は、ウェルネスダイニングなどの食事制限専門の宅配健康食に頼るのも非常に賢い選択肢です。
▼管理栄養士監修の本格和食▼
※レンジで温めるだけの簡単調理
【公式:ウェルネスダイニング】



「自分の数値に合った制限食を、1から調べて用意するのは面倒…」と感じていませんか?
実は、プロが脂質を徹底的に管理してくれた宅配食を賢く取り入れるだけで、我慢だらけだった毎日の食卓は驚くほど豊かになります。
現役看護師が味と使いやすさを検証した、我慢ゼロで数値を改善するための最強の5選をチェックしてみてください。
もう献立に悩みたくない方へ!揚げ物もOKな我慢ゼロで数値改善する宅配食5選
脂質異常症の食事に関するよくある質問
- 卵はコレステロールが高いと聞きますが、1日何個まで食べていいですか?
-
以前は「1日1個まで」と言われていましたが、現在は厚生労働省の基準でも明確な上限値は撤廃されています。食事から摂るコレステロールがそのまま血液中の値になるわけではないからです。
ただし、既に数値が高い方(LDL140mg/dL以上など)は、念のため1日1個程度に留め、卵そのものより「卵料理に使う油やバター」を控えることを意識してみてください。
- コレステロールを下げるには、どんな油を使えばいいですか?
-
バターやラード、肉の脂などの「飽和脂肪酸(常温で固まる油)」を避け、オリーブオイルや青魚に含まれるEPA・DHA、アマニ油などの「不飽和脂肪酸」を積極的に摂ることをおすすめします。
これらは血液をサラサラにする効果が期待できますが、あくまで「油」でありカロリーは高いので、健康に良いからといって大量に使うのは避けましょう。
- 脂質異常症と言われましたが、お酒は飲んでもいいですか?
-
適量であれば可能ですが、注意が必要です。アルコール自体は脂質ではありませんが、飲みすぎると肝臓での中性脂肪の合成を促進してしまいます。
また、ビールや日本酒などの糖質が多いお酒や、一緒に食べるおつまみ(唐揚げやポテトなど)に「隠れ脂質」が多いことが問題になりがちです。お酒を飲む際は、枝豆や冷奴、刺身などを選ぶ工夫をしましょう。
- 甘いものが好きです。脂質が少ない和菓子や果物なら大丈夫ですか?
-
洋菓子(ケーキやクッキー)よりは脂質が低い和菓子の方がマシですが、油断は禁物です。
実は、過剰な「糖質(砂糖や果糖)」は体内で中性脂肪に変換されます。特に果物の糖分は吸収が早く中性脂肪になりやすいため、健康に良いイメージがあっても「朝に握りこぶし1個分」程度に抑えるのが理想です。
- 食事制限は辛いので、運動だけで数値を下げられませんか?
-
運動は中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす効果が高いですが、悪玉コレステロール(LDL)を直接下げる効果は食事療法に比べると限定的です。
「たくさん動いたから揚げ物を食べても大丈夫」と考えると、かえって数値が悪化することもあります。食事(脂質の摂取制限)をベースに、運動(代謝の向上)を組み合わせるのが最も効率的な改善策です。
- 病院で薬をもらって飲んでいれば、好きなものを食べても平気ですか?
-
それは非常に危険な誤解です。薬はあくまで「数値を下げる手助け」をするものであり、暴飲暴食の帳消しをするものではありません。
乱れた食生活を続けると、薬の効果が追いつかなくなったり、薬の量を増やさなければならなくなったりします。薬を飲んでいるからこそ、食事療法を並行して行い、血管への負担を最小限にすることが大切です。



「お酒の席やおつまみまで制限されるなら、付き合いも楽しめない…」とガッカリする必要はありません。
実は、外食の定番である「焼肉」であっても、注文する部位とタレの選び方を工夫すれば、血管へのダメージを最小限に抑えて楽しむことができます。
知っておくだけで今日から使える、賢い「白い脂」回避術を確認しておきましょう。
お肉の旨味を賢く楽しむ!脂質異常症でも焼肉OKな理由とおすすめ部位
まとめ:10年後の自分のために
血管のケアは、10年後、20年後の自分へのプレゼントです。
動脈硬化が進んでからでは、取り返しがつかないこともあります。
「禁止」ばかりの苦しい生活ではなく、隠れ脂質を知り、調理法を工夫するという「賢い選択」で、美味しく健康を守りましょう。



賢い選択で健康を守る大切さは分かっても、「やっぱり、たまには無性にラーメンが食べたくなる…」というのが本音ですよね。
ご安心ください。ドロドロの背脂の境界線を知り、食べた翌日に「血液をリセットする技術」さえ身につけておけば、大好きな一杯を諦める必要はありません。
3分で読める看護師直伝の裏ワザを、最後にマスターしておきましょう。












