「再発と言われてから、本人が別人のようにぐったりして、一日中ベッドから起き上がれなくなってしまった……」
「夜中、トイレに立った時にフラッと倒れそうになるのを見て、恐ろしくて一人にするのが怖くなってしまった」
白血病や悪性リンパ腫など「血液がん」の再発告知は、ご本人にとって「またあの過酷な治療を繰り返すのか」という精神的な絶望感をもたらすだけでなく、肉体的にも想像を絶するダメージを与えます。
血液がんが再発・進行すると、骨髄で正常な血液が作れなくなるため、全身に酸素を運ぶ「赤血球」が激減します。
その結果、どんなに休んでも取れない「鉛のような猛烈なだるさ」と「重篤な貧血」がご本人を襲うのです。
私は看護師として、また訪問診療クリニックの事務長として、再発後の不安で押しつぶされそうなご家族を数多く支えてきました。
この時期にご家族に一番お願いしたいのは、本人を励まして頑張らせることではありません。
「いつ倒れてもすぐに助けられる安全網」を、ご本人にプレッシャーをかけずにこっそり作ることです。
この記事では、血液がん特有の貧血による「転倒・失神」の事故を防ぐための『二段構えの見守り術』と、再治療に向けて体力を維持するための生活の工夫をお伝えします。
なぜ血液がんの再発は「鉛のようなだるさ」が出るのか?
ご家族から「本人がすっかり気力をなくしてしまって、動こうとしないんです」という相談をよく受けますが、それは決して「気力(メンタル)」の問題ではありません。
骨髄ががん細胞に占拠され「全身が酸欠」になる
血液がんは、骨の中にある「血液の工場(骨髄)」の病気です。
がんが再発して増殖すると、骨髄ががん細胞で埋め尽くされてしまい、正常な赤血球を作れなくなってしまいます。
赤血球は全身の細胞に酸素を運ぶトラックの役割をしているため、これが減ると、脳や心臓、筋肉が極端な「酸欠状態」に陥ります。
ご本人がベッドから起き上がれないのは、健康な人が「富士山の山頂や、酸素の薄い高山で全力疾走をしているような息苦しさとだるさ」を常に感じているからです。心臓が酸欠を補おうと激しく動くため、動悸もひどくなります。
貧血による「転倒・失神」を防ぐ|ITを活用した二段構えの見守り
赤血球が極端に減っている状態(重症貧血)で最も警戒すべきは、脳への血流が不足することによる「立ちくらみ・失神」と、それに伴う「転倒・骨折」です。
特に、長時間横になっていた状態から急に立ち上がる「夜中のトイレ」や「着替え」の最中に意識を失い、頭を打ってしまう事故が後を絶ちません。
しかし、ご家族が24時間、一瞬も目を離さずに監視し続けることは不可能です。
ご家族が「目を離す恐怖」から解放されるために、IT(テクノロジー)の力を家族の身代わりにしましょう。
【看護師の提案】センサーとカメラを連携させる「安心網」
四六時中カメラで監視するのは、見られる側(ご本人)のプライバシーを侵害し、強いストレスを与えます。
そこで、KDDIの「au 見守りプラグ」とカメラを組み合わせた運用を強く推奨します。
トイレへの廊下や寝室のコンセントに挿すだけで、モーションセンサーが活動を感知します。
「夜中に何度もトイレに立っている(ふらつきのリスク大)」や、逆に「トイレに行ったはずなのに、長時間動きがない(倒れている可能性)」といった活動の異変を、あなたのスマホに即座に通知してくれます。
リビングや寝室の隅にカメラを設置しておきます。
au見守りプラグから「異変の通知」が来た時だけ、手元のスマホで映像を確認します。
「本当に倒れているのか」「ただ休んでいるだけか」をカメラで即座に判断できるため、仕事を早退して駆けつけるべきか、そのままにしておくかの迷いがなくなります。
Amazon/楽天で揃う!体への負担を減らす「生活の盾」
極度の貧血やだるさがある時、日常生活の何気ない動作を少しでも楽にし、転倒を防ぐための「小道具」が大きな助けになります。
【だるさを温存し、安全を守るおすすめアイテム】
- 1. 室内用の「超軽量折りたたみ杖」
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家の中のわずかな移動(ベッドからトイレなど)でも、一本あるだけでふらつきを支え、転倒を予防します。「家の中で杖なんて」と思うかもしれませんが、再治療までの命綱になります。
リンク - 2. 靴下タイプの「滑り止め(グリップソックス)」
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貧血で足元が覚束ない時、フローリングでのスリップはそのまま転倒・骨折に直結します。
足裏全体に強力な滑り止めがついた介護用・ヨガ用の靴下を履いておくと安心です。リンク - 3. ベッドサイドの「ポータブルトイレ」
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夜間のトイレ移動は最も転倒リスクが高い危険な時間です。
どうしても歩くのが辛い時期は、一時的にベッドのすぐ横にポータブルトイレを設置し、移動距離を数歩に縮める決断も必要です。
要介護認定を受けていない人だけ、以下のリンクからどんな物があるのか確認してください。リンク※要介護認定を受けている方は介護保険の対象になるので、ケアマネージャーに相談して購入先を教えてもらうようにしてください。
1~3割負担で購入可能です。
体力を落とさない食事|「噛むことすら疲れる」時期の栄養管理
再発後の新たな治療(抗がん剤の変更など)に耐えるためには、体力を落とさないための栄養摂取が不可欠です。
しかし、極度の貧血状態では「食べ物を噛んで飲み込む(咀嚼・嚥下)」という動作すら、大きなエネルギーを消費して疲労困憊してしまいます。
ご家族が一生懸命作った料理でも、本人は「食べるだけで疲れるからいらない」と拒否してしまうことが少なくありません。
「食べやすさ」と「栄養」は、ウェルネスダイニングに任せる
だるさがピークの時は、料理を作るご家族の負担も限界に達しています。
「作らなきゃ」という重圧を手放し、食事療法のプロであるウェルネスダイニング(気配り宅配食)を活用してください。
- 柔らかく調理され、疲れない:
食材が指でつぶせるほど柔らかく調理されているため、噛むエネルギーを最小限に抑えられます。 - 管理栄養士が計算した高栄養:
食欲がなくて少量しか食べられなくても、体を維持するためのたんぱく質やエネルギーが効率よく摂取できます。 - レンジで温めるだけ:
火を使わず数分で準備できるため、ご家族は「料理をする時間」を「ご本人のそばに座って手を握る時間」に変えることができます。
※まずは「お試しセット」で、プロが作った食事の安心感と食べやすさを体験してみてください。
まとめ|「見守られている安心」が、再治療への気力を生む
血液がんの再発告知、そして鉛のようなだるさと貧血。ご本人にとってはもちろん、支えるご家族にとっても本当に厳しい局面です。
「またあの辛い治療をする体力があるのだろうか」と、不安で夜も眠れない日が続くかもしれません。
しかし、ご家族がパニックにならず、ITツール(見守りプラグ・カメラ)で転倒を防ぐ安全な環境を作り、ウェルネスダイニングなどの便利なサービスで食事の負担を手放すこと。
この「何かあっても、家族が確実に守ってくれる」という揺るぎない安心感こそが、極限のだるさを抱えたご本人が、再び病気と向き合うための「本当の気力」を養う土壌になります。
どうか一人で抱え込まず、便利な道具とプロの知恵を総動員して、無理のない療養生活を整えていきましょう。
私たちは、いつでもあなたとご本人の伴走者です。
備考:退院後の生活を長く安定させるためには、住まいの環境や資産の整理も重要です。
「いざという時に、この家で療養を続けられるか?」「家族に重い負担を残さないか?」そんな不安を抱えたままにしないでください。
後悔しないために、親が施設に入った後の実家売却戦略や、持ち家を生活の原資に変えて安心を手に入れる戦略を知っておくことは、家族の未来を守る最後の一手になります。


