【完全版】在宅介護の準備リスト|看護師が選ぶ「神アイテム」10選【ドラッグストアは損】

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「退院が決まり、急に在宅介護が始まることになった」
「毎日の下の世話や食事介助で、もうクタクタ……」

在宅介護は、準備なしに始めると一瞬で介護者(あなた)が倒れてしまいます。

私は看護師・訪問診療クリニック事務長として多くのご家族を見てきましたが、長く在宅生活を続けられる家庭は、必ずと言っていいほど「便利な道具」をフル活用しています。

介護は「根性」ではなく「情報戦」です。
例えば月数千円の投資で、あなたの睡眠時間が2時間増えるなら、それは絶対に買うべきです。

この記事では、プロが現場で愛用している「これがないと仕事にならないレベルの必需品」10選を紹介します。
ドラッグストアで適当に選んで「性能が低いのに高い」と後悔する前に、ぜひチェックしてください。

目次

なぜ「ドラッグストア」で揃えると損をするのか

アイテム紹介の前に、プロとして一つだけ忠告させてください。
介護用品を近所のドラッグストアでちまちま買うのは、時間とお金の無駄です。

スクロールできます
比較項目ドラッグストア市販品ネット通販・業務用
吸収量・性能薄型が多く、夜間漏れやすい高機能(夜間交換不要)
単価小パックで割高まとめ買いで圧倒的に安い
手間かさばる・買い忘れのリスク玄関まで配送・定期便可

介護施設では基本的に「業務用」を使います。性能が段違いだからです。
在宅介護でも、これを導入するのが「楽する」ための最短ルートです。

1. 排泄ケアの「三種の神器」【最重要】

在宅介護で最も精神的・肉体的に負担がかかるのが「排泄ケア(おむつ交換)」です。
ここのストレスを減らすことが、在宅介護成功のカギです。

① 驚異の防臭袋 BOS(ボス)

「部屋に入った瞬間、便の臭いがする……」
これは介護者にとって最大のストレスです。
スーパーのビニール袋や、密閉ゴミ箱でも完全に臭いを防ぐことはできません。

そこで必須なのが、医療向け開発から生まれた「BOS(ボス)」です。

✅ ここが「神」レベル
臭いゼロ:使用済みのおむつを入れて口を縛れば、鼻を近づけても臭いません。
ゴミ出しまで安心:ゴミの日まで部屋に置いておいても、全く臭いが漏れません。
外出時も活躍:出先で汚れたリハビリパンツを持ち帰る際も安心です。

多くの家族が「もっと早く知りたかった」と口を揃えるアイテムです。
サイズは「Lサイズ」がおむつを入れやすくておすすめです。

② 業務用の「高吸収パッド」

「夜中に何度も起こされておむつ交換をしている」という方、今すぐやめましょう。
介護者が睡眠不足で倒れてしまいます。

ドラッグストアで売っている薄いパッド(2回〜4回吸収)ではなく、ネットで「業務用・夜用パッド(6回〜12回吸収)」を買ってください。

【夜間交換なしの運用法=朝まで交換しない】
高機能パッドなら、夜寝る前に着ければ翌朝まで交換不要です。
今のパッドは吸水性・通気性が高く、無理に交換して起こすより、朝までぐっすり寝てもらう方が皮膚トラブル(褥瘡)のリスクも下がります。

【コストも実は安い】
薄いパッドを何枚も重ねたり、頻繁に替えるより、1枚の高機能パッドを使う方がトータルコストは安く済みます。

③ 使い捨て手袋(ニトリル/プラスチック)

素手でのケアは感染症(ノロウイルス等)のリスクがあるだけでなく、手荒れの原因になります。
ドラッグストアの10枚入りは割高なので、Amazonなどで「100枚入り」の箱買いを常備しましょう。

  • プラスチック手袋:安価。ざっくりした作業(おむつ交換の補助など)向け。
  • ニトリル手袋:伸縮性があり手にフィット。細かい作業(摘便や処置)向け。

ニトリル手袋も100枚で1000円程度なので、介助のしやすさ・介助中のストレスを考えると個人的には全部ニトリル手袋の方がいいと思っています。「粉なし」の方が手荒れや使いやすさ的におすすめです。

2. 食事・口腔ケアの便利グッズ

毎日の食事介助も、道具ひとつで「食べてくれる量」と「介助の手間」が変わります。また、肺炎予防の観点からも道具選びは重要です。

便利な道具を揃えるのと同時に、そもそも「食事を作る時間」そのものをゼロにできる「高齢者向け宅配食」を活用するのも、介護者の時間を確保する賢い戦略です。

④ 失敗しない「とろみ剤」(第3世代)

飲み込みが悪くなった方に必須のとろみ剤ですが、安いものを使うと「ダマ」になったり「味がまずく」なったりして、水分拒否につながります。
病院で採用されている「キサンタンガム系(第3世代)」を選んでください。

良いとろみ剤を選んでも、混ぜ方を間違えるとダマになってしまいます。
看護師が実践している「絶対にダマにならない渦テクニック」と適切な濃度調整についてはこちらで解説しています。

⑤ 介護用食事エプロン

「100均のエプロンでいいや」と思っていませんか?
専用の介護エプロンは、ポケットの形状が立体的で食べこぼしを確実にキャッチし、撥水性が高いため洗濯してもすぐに乾きます。
毎食後の片付け時間を短縮するためにも、2〜3枚持っておくと便利です。

⑥ 口腔ケア用スポンジブラシ

歯ブラシだけでは取り切れない、口の中の粘膜の汚れや痰(たん)を取るためのスポンジです。

高齢者の死因上位である「誤嚥性肺炎」は、口の中の細菌が肺に入ることが主な原因です。
入れ歯・歯がない方でも、スポンジでのケアは必須です。

⚠️注意点
割り箸にガーゼを巻く等の自己流は、誤って飲み込む事故(誤飲)のリスクがあります。
必ず専用品を使ってください。

3. 清潔・入浴ケアの時短アイテム

在宅では、毎日のお風呂が難しいことも多々あります。そんな時は「便利な化学の力」を借りましょう。

⑦ 水のいらないシャンプー・清拭剤

体調が悪くて入浴できない日や、冬場の寒い日には、お湯を使わずに体をきれいにできるグッズが役立ちます。

  • ドライシャンプー:泡を髪に揉み込んでタオルで拭き取るだけ。頭皮の痒みや臭いを抑えます。
  • 清拭(せいしき)剤:洗面器のお湯に少し垂らすだけで、洗浄成分と保湿成分が入った清拭湯が作れます。石鹸を洗い流す手間が不要です。

⑧ 速乾・全面タイプの「防水シーツ」

尿漏れで布団まで濡れてしまうと、その日の家事量は倍増します。

防水シーツは「全面タイプ(頭から足まで)」で、かつ「速乾・業務用」のものを選びましょう。
部分タイプは寝返りでズレて意味をなさないことが多いです。

4. 見守り・環境整備のハイテク活用

同居していても、24時間ずっとそばにいることは不可能です。
テクノロジーに頼って、自分の時間を作ってください。

⑨ 見守りカメラ(SwitchBotなど)

「別室で洗濯物を干している間に転倒したらどうしよう」
そんな不安を解消するのが見守りカメラです。最近は3,000円〜5,000円程度で高画質のものが手に入ります。

✅スマホで確認・会話も可能
Wi-Fi環境があれば、スマホからいつでも部屋の様子を確認できます。
双方向通話ができるタイプなら、「今行くから待っててね」と声をかけることも可能です。

「カメラは見張られているようで嫌だ」と親御さんが拒否する場合は、プライバシーを守りつつ「さりげなく見守る」SwitchBotの具体的な設定術を参考にしてください。

⑩ ワイヤレスチャイム(ナースコール)

大声を出さなくても介護者を呼べるように、枕元とトイレに呼び出しボタンを設置します。
工事不要で、コンセントに挿すだけのタイプが便利です。

番外編:高額なベッドや車椅子は「買わない」

ここまで「買うべきもの」を紹介しましたが、逆に「買ってはいけないもの」もあります。

それは、介護用ベッド、車椅子、手すりなどの高額かつ大型の用具です。

これらは、介護保険の「福祉用具貸与(レンタル)」を利用すれば、月額数百円〜千円程度で借りることができます。身体状況が変われば交換も可能です。
ケアマネジャーに相談すればすぐに手配してくれるので、自己判断で買わないようにしましょう(※要介護度による制限はあります)。

出典:厚生労働省|福祉用具・住宅改修

在宅介護のアイテムに関するよくある質問

介護用品はどこで買うのが一番お得ですか?

消耗品(おむつ、手袋、とろみ剤など)はAmazonや楽天などのネット通販での「箱買い(まとめ買い)」が、単価も安く配送してくれるため最もお得で便利です。一方、ベッドや車椅子などの大型用品は「介護保険」を使ったレンタルが基本です。

部屋のおむつ臭がどうしても取れません。どうすればいいですか?

医療・介護現場でも使われている防臭袋「BOS(ボス)」を使用してください。一般的なゴミ袋とは素材が異なり、菌も臭いも通しません。使用済みのおむつをBOSに入れて口を縛れば、ゴミの日まで室内においても臭いが漏れることはありません。

夜中におむつ交換で何度も起きるのが辛いです。減らす方法はありますか?

「夜用・長時間用」の高吸収パッド(6回〜12回吸収など)を使用してください。ドラッグストアの薄いパッドではなく、業務用の高性能なものであれば、基本的に朝まで交換不要で過ごせます。本人も安眠でき、介護者の負担も激減します。

とろみ剤を使うと「まずい」と言って飲んでくれません。

古いタイプ(第1・第2世代)のとろみ剤は味が変わったりダマになりやすい欠点がありました。病院でも採用されている「第3世代(キサンタンガム系)」のとろみ剤を選んでください。無味無臭で透明感があり、お茶や味噌汁の味を損ないません。

歯がないのですが、口腔ケア用のスポンジブラシは必要ですか?

はい、絶対に必要です。歯がなくても口の中には細菌が繁殖し、唾液と一緒に誤って肺に入ると「誤嚥性肺炎」を引き起こします。粘膜や舌の汚れをスポンジで拭き取ることで、肺炎のリスクを大幅に下げることができます。

介護用ベッドや車椅子は買ったほうがいいですか?

基本的には「買わない」ことをおすすめします。身体状況の変化に合わせて機種変更が必要になるため、介護保険の「福祉用具貸与(レンタル)」を利用するのが一般的です。月額数百円〜千円程度で高機能なものを借りられ、故障時の交換も無料です。

便利な道具をフル活用しても、毎日の介護で心身が限界を感じたら。
共倒れになる前に知っておきたい「在宅介護の限界サイン」を確認して、自分を守る選択肢も持っておいてください。

まとめ:道具への投資は「介護者の寿命」を買うこと

真面目な方ほど、「私が頑張ればいいから、道具にお金を使うのはもったいない」と考えがちです。
しかし、介護者のあなたが倒れてしまったら、元も子もありません。

✅今日から始める「楽する介護」

  • おむつの臭いは「BOS」で完全に封印する。
  • 夜のトイレ出しは諦めて「高吸収パッド」で朝まで寝てもらう。
  • 消耗品は「通販のまとめ買い」で、重い荷物を持たない。

便利なグッズを賢く使って、手抜きではなく「手間抜き」をしてください。
浮いた時間と体力は、あなたの休息と、家族の笑顔のために使いましょう。

特に「BOS」と「高吸収パッド」だけは、今すぐ導入してほしいレベルです。世界が変わりますよ。

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kawauchi
看護師/訪問診療クリニック事務長/計画相談員
私は、看護師として重症心身障害病棟・救命救急HCUに従事した後、有料老人ホームの管理者・看護部長・福祉事業部統括として、入居者の生活と医療連携の現場に携わってきました。

現在は、訪問診療クリニックの事務長として在宅医療の運営に関わると同時に、計画相談員・医療福祉コンサルタントとして、東海エリアを中心に施設紹介・身元保証・医療介護連携の支援を行っています。

病院・施設・在宅という立場の異なる現場をすべて経験してきたからこそわかる、制度論だけではない「現場のリアル」や「家族が直面する苦悩」を踏まえた発信を大切にしています。

このブログでは、現場経験に基づく実践的な情報を軸に、後悔しない選択のための情報を発信しています。
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