「久しぶりに生きた心地がした」腎臓病のA様とスシローへ。看護師が教える安心の外食ガイド

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「最後に寿司食ったの、いつだっけなぁ…。婆さんが生きてた頃だから、もう5年になるか」

身元保証サービスの定期訪問で伺った際、コンビニの減塩弁当を温めながら、70代のA様が寂しそうに呟きました。

慢性腎臓病(CKD)のステージG4。
医師からは「透析になりたくなければ、とにかく低タンパク・減塩だ」と厳命されています。

独り暮らしのA様にとって、毎回の食事は「楽しみ」ではなく、透析を避けるための「苦しい作業」になっていました。

「死ぬ前に一度でいいから、スシローで腹一杯食いたいなぁ」A様の心からの願い

その言葉を聞いた瞬間、私の「看護師」としての血が騒ぎました。

医学的に無茶はできない。でも、「身元保証人」としてA様の人生を支える私が、その願いを無視するわけにはいきません。

「Aさん、行きましょう。私がついていれば大丈夫です。作戦を立てましょう」

この記事は、腎臓病のA様と私が挑んだ「透析を避けるためのスシロー攻略・実録ドキュメント」です。

目次

なぜ、身元保証人が「スシロー同行」までするのか?

「身元保証サービス」と聞くと、入院や施設入居の「保証人になるだけ」だと思われるかもしれません。

しかし、私たちが大切にしているのは「家族代わりとしての生活支援」です。

主治医との交渉も「プロ」の仕事

スシローに行くにあたり、私はまずA様の主治医に連絡を取りました。

「来週、A様を外食に連れて行きたいのですが、直近のクレアチニン値とカリウム値から見て、許容範囲はどこまででしょうか?」

医師からは「前後3日間の食事を厳密に調整するなら、1食だけならOK」という許可をいただきました。
この「医学的な根回し」ができるのも、医療知識を持つ私たちならではの強みです。

【実録】A様と実践!腎臓を守る「スシロー攻略」3つの作戦

当日、久しぶりの外出で少し緊張気味のA様を車に乗せ、いざスシローへ。

店内で私たちが実践した「鉄壁の守り」をご紹介します。

作戦1:ネタ選びは「量より質」と「噛みごたえ」

保存期の方にとって、魚の食べ過ぎ(たんぱく質過多)は腎臓へのダメージ直結です。
タッチパネルを見つめるA様に、私は事前に作成した「OKリスト」を見せながらアドバイスしました。

スクロールできます
ターゲットおすすめネタA様の感想
白身魚タイ、ヒラメ「あっさりしてるけど、久しぶりの生魚は最高だねぇ」
イカ・貝類ヤリイカ、つぶ貝「噛む回数が増えるからか、2皿でも意外と腹に溜まるな」
NGゾーンマグロ赤身、いくら「これは我慢だな。透析室行きは勘弁だからな(笑)」

早食いは満腹感を得にくく、食べ過ぎの原因になります。
A様とは「昔話」に花を咲かせながら、1貫ずつゆっくり味わって召し上がっていただきました。

作戦2:秘密兵器「100均のスプレーボトル」

テーブルに着くなり、A様が醤油差しに手を伸ばそうとしたので、私はすかさず持参した「醤油スプレー」を手渡しました。

A様

「なんだこれ、香水か?」

看護師

「騙されたと思って、ネタにシュッと1回だけ吹いてみてください」

半信半疑のA様でしたが、一口食べて目が輝きました。

A様

「……美味い!舌に直接塩味が来るから、これだけで十分味がするぞ!」

通常の醤油皿だと、寿司飯が醤油を吸ってしまい、気づかないうちに塩分2〜3g(1日の半分量)を摂取してしまいます。

スプレーなら0.1g
これが、減塩と満足感を両立させる魔法です。

作戦3:サイドメニューは「芋」を狙え

「汁物が飲みたいなぁ」というA様をなだめ、代わりに注文したのは「大学いも」です。

保存期の方には、たんぱく質を含まずエネルギーが高い「芋類」や「春雨」などが推奨されます。

デザート感覚でエネルギー補給もでき、A様も大満足の様子でした。

「今日は楽しかった。でも、明日からが不安だ…」

帰り道、A様は満足そうな顔をしつつも、ふと表情を曇らせました。

「今日はアンタが居てくれたから計算できたけど、明日からまた一人で、あの味気ない弁当生活かと思うとなぁ…」

その言葉は、食事療法を続けるすべての患者様の本音だと思います。

365日、毎食たんぱく質を計算し、塩分を計量する。それを高齢の独り身で続けるのは、苦行でしかありません。

プロは「普段の食事」で楽をして、数値を貯金する

私はA様に、一つの提案をしました。

「Aさん、頑張るのは今日みたいな『特別な日』だけにしましょう。普段は、プロが作った『計算済みのごはん』に頼りませんか?」

その後、A様は私が紹介した「腎臓病対応の宅配食」を導入されました。

電子レンジで温めるだけで、たんぱく質も塩分も完璧に調整された食事が食べられる。
そのおかげで、毎日の献立の悩みから解放され、数値も安定しています。

「低たんぱく食=マズい」はもう昔の話です。
A様も「最近の宅配食は出汁が効いてて、コンビニ弁当よりずっと美味いな」と喜ばれています。
私が実際に試食して厳選した、保存期の方のための「美味しくて楽な宅配食」をまとめました。A様のように「食事のストレス」から解放されたい方は、ぜひ参考にしてください。

▼ 腎臓を守りながら「ウマい」食事を楽しむ方法 ▼

家族だけで抱え込まない。「親の願い」を叶えるプロのサポート

スシローから戻り、ご自宅へお送りした際。A様が別れ際に言った一言が、今も私の胸に残っています。

「久しぶりに『生きてる』って心地がしたよ。ありがとうな」と、A様より。

ご家族だけで、離れて暮らす親御様の厳密な食事管理や、外出の付き添いをするのは限界があります。
「何かあったら怖いから」と、楽しみを制限してしまう気持ちも痛いほど分かります。

ですが、私たちのような医療知識を持った「身元保証のプロ」がいれば、安全を守りながら、ご本人の「やりたい」を叶えることができます。

親御様の「生活」と「楽しみ」を私たちが守ります

看護師・元施設管理者が在籍。医療的な配慮が必要な方の「身元保証」から、毎日の食事の悩み、たまの外出支援までワンストップでサポートします。

「親に美味しいものを食べさせたい」「将来の入院が不安」…そんなお悩み、まずは私たちにお聞かせください。

まとめ:メリハリをつければ、腎臓病でも人生は楽しめる

腎臓病(保存期)だからといって、スシローを、そして人生の楽しみを諦める必要はありません。

「生きた心地」を取り戻すために必要なのは、正しい知識と頼れるパートナーです。

STEP
特別な日はプロの技で

スプレー醤油やネタ選びを工夫して、心から外食を楽しむ。

STEP
日常は宅配食で「貯金」

プロの低たんぱく宅配食を活用して、計算の手間を省きながら腎臓を守る。

STEP
困った時のパートナー

家族だけで抱え込まず、身元保証サービスなどの専門家を頼る。

この記事が、食事制限に苦しむあなたと、そのご家族の「希望」になれば幸いです。

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kawauchi
看護師/訪問診療クリニック事務長/計画相談員
私は、看護師として重症心身障害病棟・救命救急HCUに従事した後、有料老人ホームの管理者・看護部長・福祉事業部統括として、入居者の生活と医療連携の現場に携わってきました。

現在は、訪問診療クリニックの事務長として在宅医療の運営に関わると同時に、計画相談員・医療福祉コンサルタントとして、東海エリアを中心に施設紹介・身元保証・医療介護連携の支援を行っています。

病院・施設・在宅という立場の異なる現場をすべて経験してきたからこそわかる、制度論だけではない「現場のリアル」や「家族が直面する苦悩」を踏まえた発信を大切にしています。

このブログでは、現場経験に基づく実践的な情報を軸に、後悔しない選択のための情報を発信しています。
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