【パーキンソン病】薬が効かない原因と飲み合わせ【あなたと薬の付き合い方を発見】

健康問題 難病

パーキンソン病の人は、薬が効かないと動くことができないので、パーキンソン病の人の生活を左右するのは「薬」が全てだと言っても過言ではありません。

パーキンソン病が原因で動けなくなって救急搬送されてきた人に、「いつも通りに生活していた」と言っていた人がいましたが、詳しく1日の様子を聞くと「バナナ」を食べたことがわかりました。

バナナがパーキンソン病の薬の効果を弱めることがあることを知っていれば、パーキンソン病による症状が原因で救急搬送されることを防げたかもしれません。
飲み合わせなどを全て覚えるのは難しいですが、この記事を読みながら日常生活を振り返り、症状を安定化させ今よりも過ごしやすい生活を手に入れましょう。

そこで今回は以下の疑問を解決していきます。

  • パーキンソン病の薬を飲んでるけど、症状がよくならない
  • 調子がいい日と悪い日とある
  • 効いている時間と効いていない時間がある

パーキンソン病の薬が効いたり効かなかったりするのは、パーキンソン病の薬の特徴であったり、「他の薬」や「ある食べ物や飲み物」との飲み合わせが悪いのが原因かもしれません。
そこで、パーキンソン病の薬が効かない原因や、薬の特徴や注意点・飲み合わせについて、以下の順番で解説していきます。

  • パーキンソン病の薬が効かない原因
  • パーキンソン病の薬の飲み合わせ
  • パーキンソン病の薬との付き合い方

パーキンソン病の治療や予後には、薬の調整が大きく関わってきます。充実した生活を過ごすために、日常生活に注意しつつ何かあったら病院に相談して、よりよい処方・治療をしてもらいましょう。
パーキンソン病の薬の副作用や金銭的負担についての悩みに対しては、パーキンソン病の薬物治療は高額?【薬の作用・副作用と負担を減らす方法】で解説しているので、参考にしてみてください。

パーキンソン病の薬が効かない原因

「パーキンソン病の薬が効いていない」と思う時は、症状がよくなっていない時だと思います。
薬が効いていない原因は、主に以下の5つが考えられます。

  • 症状の原因がパーキンソン病ではない
  • 薬の量や種類が適切ではない
  • 他の薬や食べ物・飲み物が原因で効果が悪くなっている
  • 気になっている症状が薬でよくなりにくい症状
  • 合併症がある

あなたや家族が悩まされている症状の原因が意外なところにあるかもしれないので、1つずつ解説していきます。

症状の原因がパーキンソン病ではない

身体の動きが悪くなったり、震えやバランスが悪くなるなどの症状がでていても、パーキンソン病でなければパーキンソン病の薬を飲んでも効果がないのは当たり前です。

パーキンソン病は、パーキンソン病の症状やCT・MRI・採血や尿検査を確認後、確定診断の前にパーキンソン病の薬を飲み始めます。パーキンソン病以外の病気の場合にはこの時点でわかることがほとんどですが、全ての病気を判断したりパーキンソン病を確定することはできません。

病院で「パーキンソン病かもしれない」と診断されて、パーキンソン病の薬を飲み始めても効果がない場合には、MIBG心筋シンチグラフィという検査をしたり、薬の量を増やして経過をみたりして確定診断となります。

対応

パーキンソン病の薬を飲み始めても「症状が全然変わらない」という人は、次の受診の時に医師に伝えましょう。受診予定がない場合には、病院に電話して状態を伝え、受診日を決めましょう。
パーキンソン病の診断や治療については、【パーキンソン病】原因・症状から診断・治療まで【薬+リハビリが重要】を参考にしてみてください。

薬の量や種類が適切ではない

薬には適切な量があり、少なすぎると効果が乏しくなったり、全く効いていないように感じることもあります。

パーキンソン病の薬であるL-ドパ(レボドパ)は、少量から開始して増やしていくのが原則ですが、一定量まで増やしても効果がない場合にはパーキンソン病以外の疾患である可能性が高いです。

少量から開始する理由としては、パーキンソン病では生涯飲み続けなければならなくなるLドパ(レボドパ)の効果を長続きさせるためと、大きな副作用が出るのを防ぐためです。Lドパ(レボドパ)は長期間服用することで効果がなくなってくるので、少量から始めて、症状の進行に応じて増量していきます。

対応

パーキンソン病のメインの薬は、ドパミン系のLドパ(レボドパ)やドパミンアゴニストになりますが、他の薬(非ドパミン系)も併用することで効果が得られたり、薬の効果が長持ちします。
パーキンソン病の薬については、【パーキンソン病】原因・症状から診断・治療まで【薬+リハビリが重要】や、パーキンソン病の薬物治療は高額?【薬の作用・副作用と負担を減らす方法】にまとめてあるので参考にしてみてください。

他の薬や食べ物・飲み物が原因で効果が悪くなっている

一緒に飲むとパーキンソン病の薬を効きにくくする可能性がある、食べ物や飲み物、薬を紹介していきます。

食べ物や飲み物

以下の食べ物や飲み物によってパーキンソン病の吸収が悪くなり、薬を効きにくくする可能性があります。

たんぱく質
牛乳
鉄剤
ビタミンB6

健康維持にはバランスの良い食事が重要になるので、極端に取りすぎないようにしつつ、バランスよく摂取していきましょう
反対に、オレンジジュースなどの酸性の飲み物や、酸性果汁の多いグレープフルーツなどの飲み物は、パーキンソン病の薬の吸収をよくします。

胃酸の分泌を抑える薬は、パーキンソン病の薬を効きにくくする可能性があります。
逆流性食道炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍などで以下の薬を飲んでいる人は注意が必要です。

オメプラゾール
タケプロン
パリエット
ネキシウム
タケキャブ

気になっている症状が薬でよくなりにくい症状

パーキンソン病の薬は、パーキンソン病による症状の全てを改善できるわけではなくよくなる症状とよくなりにくい症状があります

拘縮や無動などの症状はよくなりやすく、身体の動き自体はよくなることが多いですが、震えたり足がすくんだりするのはよくなりにくく、転びやすいので注意が必要です。
また、声が小さいことや便秘もパーキンソン病の薬ではよくならないことが多いです。

パーキンソン病の薬によりよくならない症状や、副作用による症状に対しては、他の薬を処方し対応していくことになります。

合併症がある

足腰の老化や筋力低下・骨折などの合併症や、認知症による認知機能低下があると、身体の動きの改善が乏しくなる傾向にあります。
こういった場合には、合併症の治療やコントロールをしつつリハビリなどで筋力低下や身体の動きが悪くなるのを防ぎつつ、薬の調整をしていきます。

パーキンソン病の薬の飲み合わせ

飲み合わせにより、パーキンソン病の症状を悪化させたり、副作用が強く出る可能性があるため、自分の既往歴や飲んでいる薬を病院・医師に伝えましょうお薬手帳を活用するのがおすすめです。

パーキンソン病の症状を悪化させる可能性がある薬

パーキンソン病は神経内科を受診していると思いますが、他の病気や症状があって、他の診療科を受診して薬が処方されている場合には注意が必要です。
例えば、

消化器内科・外科を受診している人はプリンペラン
心療内科・精神科を受診している人はドグマチール・リスペリドン・ジプレキサ
認知症の人はアリセプト
てんかんの人はデパケン

には注意が必要です。
薬の内容や、なぜパーキンソン病の症状を悪化させるのかを、薬の種類別に以下の順番で解説していきます。

プリンペラン
ドグマチール
リスペリドン
ジプレキサ
アリセプト

基本的には医者や薬剤師が処方の時に飲み合わせを確認しているので、受診の時には「お薬手帳」をしっかり持参しましょう。

プリンペラン(メトクロプラミド)

慢性胃炎や吐き気止めとして処方される薬です。
胃腸の運動を活発にして、吐き気や嘔吐などの消化管の症状を改善します。胃や十二指腸にあるドパミン受容体を遮断することが、パーキンソン病の症状を悪化させる原因となります。

ドグマチール(スルピリド)

胃・十二指腸潰瘍やうつ病・統合失調症などの精神症状に対して処方される薬です。
ドグマチールはドパミンを抑えることで効果を発揮する薬なので、ドパミンが抑えられてしまうことが、パーキンソン病の症状を悪化させる原因となってしまいます。

リスペリドン(リスパダール)

統合失調症や躁鬱病などの精神疾患や、不安・緊張・混乱などの様々な精神症状に対して処方される薬です。
ドパミンを抑えることで、頭の異常な活動を改善して効果を発揮する薬なので、ドパミンが抑えられてしまうことが、パーキンソン病の症状を悪化させる原因となってしまいます。

ジプレキサ(オランザピン)

リスペリドンと同じように、統合失調症や躁鬱病などの精神疾患や精神症状に対して処方される薬です。
脳内のドパミン受容体を遮断することで、脳の活動を正常化させ精神症状を安定化させるため、パーキンソン病の症状を悪化させる原因となってしまいます。

アリセプト(ドネペジル塩酸塩錠)

アセチルコリンという脳の神経伝達物質の量を増やすことで、認知症の症状の進行を遅らせる薬です。
アセチルコリンとドパミンは拮抗しているため、アセチルコリンが増えるとドパミンは減ります。そしてドパミンが減るとパーキンソン病の症状が悪化する可能性があります。
コリンエステラーぜ阻害薬には、アリセプト・レミニール・イクセロン・リバスタッチがあります。

副作用が強くなる可能性がある飲み合わせ

うつの薬は、パーキンソン病の薬と一緒に飲むと、副作用が強くなる可能性があります。主に以下の薬には注意してください。

パキシル
ジェイゾロフト
トレドミン

パーキンソン病とうつ病の両方を患っている人は、うつ病で受診している病院の医師にしっかり伝えるようにしましょう。飲み合わせの悪くない薬を処方してもらえます。

パーキンソン病の薬との付き合い方

パーキンソン病の症状があっても生活や仕事などに支障がなければ、パーキンソン病の薬を開始しません。
パーキンソン病の症状が増強してきたらパーキンソン病の薬を開始しますが、基本的にはドパミンアゴニストから内服して、症状の改善が乏しければL-ドパかドパミンアゴニストを追加します。
L-ドパから開始するのは珍しいですが、高齢者や仕事の都合で症状を早く確実に抑えたい人はL-ドパから開始することがあります。

薬の負担の減らし方

薬が負担だと感じる時は、主に副作用が出ている時と、金銭面での負担を感じた時ではないでしょうか?
もちろん日々、薬を飲まなければいけないという負担もあるとは思いますが、薬を飲まないわけにはいかないので、今回は「軽くできる負担」として副作用と金銭面の負担の減らし方について解説している記事を紹介しておきます。
パーキンソン病の薬物治療は高額?【薬の作用・副作用と負担を減らす方法】では、パーキンソン病の薬の作用から副作用まで解説し、高額になりやすい薬代を減らすための方法についても解説しています。
「副作用が嫌だから」「お金がなくて」という理由で薬をやめないでください。解決方法はあります。

ハネムーン期

パーキンソン病の薬は、飲めば飲むほど効きにくくなる薬で、最初の5年くらいが1番良く効く時期とされています。
飲めば飲むほど効きにくくなりますが、飲まなければ身体が動かなくなるので、処方された薬を飲まないのはNGです。
安全に生活できる程度を目指して、薬の調整をしてもらいつつ、日常生活に不自由がないように福祉用具や訪問介護や訪問看護を活用していきましょう。

まとめ

パーキンソン病の薬とあなたとの付き合い方を発見することができましたか?
薬が高かったり、薬の効果が感じられなかったり、副作用が気になったりすると、薬を飲み続けることが大変になってしまいます。
気になることがあったり、困ったことがあるときには1人で悩まず、医師に相談しましょう。