要介護認定がシュミレーションで簡単にわかる?【正確な認定を受けて家族の負担を減らそう】

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結論ですが、要介護認定はスマホやパソコンなどのネットに繋がるデバイスがあれば、今の状態がどのくらいの要介護度なのかをシュミレーションすることができます

高齢社会で多くの人が要介護認定を受けている現在ですが、自分の両親や祖父母が自由に生活できなくなったとき、要介護認定を受けることで様々なサービスを使えるようになったり、経済的支援が受けられるようになるので、「介護が必要な状態かもしれない」「ちょっと日常生活が大変になってきた」と感じたら、要介護度を確認してみることで、家族の負担を軽減できるかもしれません。

今回は、要介護認定をシュミレーションするにはどうすればいいのか、実際に要介護認定を受ける時にはどんな調査項目や内容があるのかを解説していきます。
実際とは異なる要介護認定を受けて「こんなに大変なのに・・・」「経済的負担が多くて大変・・・」となる人も多々いますので、正しくスムーズに要介護認定が受けられるように、認定者が訪問した時のポイントや注意点も解説していきます。
正確な要介護認定を受けて、大変な思いをしたり損をしないようにしていきましょう。

要介護認定を受けることで経済的負担がどのくらいになるのかは、介護保険料って誰がいくらもらえる?【介護保険料の限度額と自己負担額】にまとめてるので、気になる方は参考にしてみてください。

要介護認定はシュミレーションでわかる?

要介護認定はシュミレーションで判定することができます。
ネット環境があれば、無料かつ面倒な登録や申し込みは不要で、すぐにシュミレーションをすることができます。
しかし、シュミレーションは確定ではなく、推測としての判定なので、「とりあえずどのくらいか知りたい」という場合に使用してみてください。
シュミレーションは無料で、「要介護認定 シュミレーション」とかで検索すればシュミレーションができるHPが出てきます。

どこのHPを使っても大差ありませんが、上越歯科医師会 在宅医療連携室さんが制作したシュミレーションが見やすくて使いやすいと思ったのでおすすめです。
※参考:上越歯科医師会 在宅医療連携室

シュミレーションと審査の結果が大きく違うことはあまりないですが、要介護認定が1段階違うだけでも、受けられるケアや限度額が違ったりします。
自己負担額が高くなってしまい損をしないように、シュミレーションを使って要介護認定がどのくらいになるか確認しておきましょう。

要介護認定の決め方

要介護認定は、事前の聞き取り調査をもとにコンピューターによる一次判定が行われ、一次判定をベースに介護認定審査会によって直接認定者のもとを訪問し二次判定により決定されます。

訪問時のポイントは以下の3つで、スムーズに正確な要介護認定を受けることができます。

  • 普段の生活をメモしておく
  • 具体的にありのまま伝える
  • 家族も同席する

要介護度は「介護の大変さ」「介護の手間」で判定されるので、普段の生活の中で大変なことや困っていることなどを明確化させておきましょう。明確化させておくことにより、伝え忘れることなく、具体的に伝えることができます。
また、調子の良い日や悪い日の変動があることや、認知症による様々な症状をメモしておくことで、訪問日以外の日のことも伝えることができます。

そして重要なのが、おじいちゃんやおばあちゃんは、訪問者(要介護認定の認定員)が来ると普段より元気に振る舞ったり、いつもはできていないことでも「できる」と言ってがんばることが多いので、事前に「いつも通りにしておくように」と伝えて、ありのままの姿をみてもらって正しい判定が受けられるようにしましょう。ただ、要介護認定を上げようと、わざとらしく出来ないふりなどをするとバレるので、あくまでも「いつも通り」です。

シュミレーションしてみて悩んだら

要介護認定の申請方法や保険サービスを利用するまでの流れや、審査によって決定された要介護認定に不満があった場合にはどうすればいいかを、【要介護・要支援認定】申請方法から保険サービス利用手順まで解説【困ったら地域包括支援センターに相談】にまとめてあるので、参考にしてみてください。

要介護認定については厚生労働省が定めているので、厚生労働省のHPで最新情報や詳しい内容は確認できます。
※参考:厚生労働省HPの要介護認定

要介護認定の調査項目と内容

要介護認定の調査項目と内容については、覚えておく必要はありませんが、調査員の人がどんなところを確認しているのかを知ることで、普段の様子を動画やメモに記録しておいたり、調査員の人に正確に伝えることによって、より正確な要介護認定を受けることに繋がります。
要介護認定の調査項目は、以下の6つから構成されています。

  • 身体機能・起居動作
  • 生活機能
  • 認知機能
  • 精神・行動障害
  • 社会生活への適応
  • その他(過去14日間に受けた特別な医療について)

それぞれの項目の調査内容を要介護認定ソフトに入力すると、要介護がどのくらいかわかるようになっています。そして、この「要介護認定ソフト」には「警告コード」というものがあり、「不自然な組み合わせ」がわかるようになっています。
例えば、

寝返りができないのに身体を洗うことはできる
座ってられないのに立っていられる
立っていられないのに歩ける

などです。

大切なのは、「いつも通り」にしていることなので、余計なことを考えたり調査項目を覚える必要はありませんが、調査項目と詳しい内容については以下にまとめておきます。

身体機能・起居動作

身体機能・起居動作は、「身体がどのくらい動くか」の調査です。
内容としては以下の13個にわけられています。

1.麻痺等の有無
2.拘縮の有無
3.寝返り
4.起き上がり
5.座位保持
6.両足での立位保持
7.歩行
8.立ち上がり
9.片足での立位
10.洗身
11.爪切り
12.視力
13.聴力

1人でどのくらい動けるのか、身体の基本的な動きの確認が身体機能・起居動作の確認です。

生活機能

生活機能は、「1人でどの程度の日常生活ができるのか」の調査です。
以下の12個にわけられ、日常生活のどの部分に介助が必要か、介護の手間がどのくらいかかるのかを確認します。

1.移乗
2.移動
3.嚥下(飲み込む力)
4.食事摂取
5.排尿
6.排便
7.口腔清潔
8.洗顔
9.洗髪
10.上衣の着脱
11.ズボン等の着脱
12.外出頻度

その日の調子によって、出来る日があったり出来ない日があったりしていて、認定調査の日に出来た場合は、「出来ない日もある」ことや、「どのくらいの頻度で出来ないか」を伝えましょう。普段の様子を動画に残しておいたり、カレンダーに出来た日と出来なかった日を記録しておくと、日々の生活を伝えることができます。

認知機能

物事を覚えてられなくなったり、ご飯を食べていないと思って食べ続けてしまうことなど、認知機能の低下は介護者の負担になることが多いです。
以下の9個にわけられ、どの程度の認知機能なのかを調査します。

1.意思の伝達
2.毎日の日課を理解
3.生年月日や年齢を言う
4.短期記憶
5.自分の名前を言う
6.今の季節を理解する
7.場所の理解
8.徘徊
9.外出すると戻れない

もし認定員が来ている日に気合いが入って、いつもよりしっかりしている場合もあるので、「いつもの状態」を動画や音声に残しておくのも、正確な認定を受ける手段の1つです。

精神・行動障害

精神・行動障害が強く出ている場合には、時には自宅での介護が困難になります。そして、精神・行動障害が認定調査の時に出現するとは限らないので、以下の症状が出ている場合には、症状が出ている状態の動画を撮影しておき記録に残しておきましょう。
以下の15個の内容にわけられます。

1.物を盗られたなどと被害的になる
2.作話
3.感情が不安定になる
4.昼夜逆転
5.しつこく同じ話をする
6.大声を出す
7.介護に抵抗する
8.「家に帰る」等と言い落ち着きがない
9.1人で外に出たがり目が離せない
10.いろいろなものを集めたり、無断で持ってくる
11.物を壊したり、衣類を破いたりする
12.ひどい物忘れ
13.意味もなく独り言や独り笑いをする
14.自分勝手に行動する
15.話がまとまらず、会話にならない

「調査員」が訪問している時間帯に症状が出るとは限らないので、当てはまる症状があれば、1つずつ動画に残しておきましょう。

社会生活への適応

社会生活への適応は、自宅で過ごすだけでなく、自宅の外に出ることに対して介護が必要かどうかの判断になります。
以下の6個にわけられます。

1.薬の内服
2.金銭の管理
3.日常の意思決定
4.集団への不適応
5.買い物
6.簡単な調理

歳をとると薬や金銭の管理ができなくなったり、集団への適応が困難になったりしてきます。「今こんな状態で過ごしています」と正確に伝えましょう。

その他(過去14日間に受けた特別な医療について)

その他の過去14日間に受けた特別な医療については以下の通りです。

【処置内容】
1.点滴の管理
2.中心静脈栄養
3.透析
4.ストマ(人工肛門)の処置
5.酸素療法
6.人工呼吸器
7.気管切開の処置
8.疼痛の看護
9.経管栄養

【特別な対応】
10.モニター測定
11.褥瘡の処置
12.カテーテル

特別な医療については、入院中であれば看護師に確認すれば教えてくれます。自宅にいる場合で、すでに要介護認定を受けていて訪問看護を利用している人は看護師に確認してください。まだ要介護認定を受けていない場合には、外来などで透析・ストマやカテーテルの処置を受けている可能性があるので、外来の看護師に確認してみましょう。

終わりに

要介護認定のシュミレーションは、入力するのは少し手間ですが、現在の状況にチェックを入れるだけで難しいことは1つもありません。
介護をしていて、「大変」だと感じたら要介護認定を受けたり、要介護度を変更することで負担を軽減することに繋がります。国制度をしっかりと活用して、ストレスを少しでも少なくしていきましょう。